阪九フェリーに初乗船した感想

[Traffic] Misc

四国お遍路ツーリングのオマケ的な行程で九州へ渡り、大分県から山口県下関市を巡った帰路、初めて阪九フェリーに乗船しました。
関西-九州間のフェリー利用自体が初めてなので、ちょっとアーニャワクワクw 関西航路では高人気らしい阪九フェリーだけに、東日本の長距離航路と比べてどうなのだろう…と、期待していた面もあります。

阪九フェリーひびき

乗船したのは、新門司発・泉大津行のひびき。同航路に就航するいずみも同型船なので、ほぼ同じと考えて良いでしょうか。
階級は、一人用個室のデラックスシングル。トイレやシャワーこそないものの、ベッド、デスク、洗面所を備え、鍵もかかる完全な個室です。洗面所がある分、デラックス?

で、結論からいうと…。もう二度と乗らない(少なくともデラックスシングルには)。
ベッド、デスク周り、洗面所、室内備品には不満なしでしたが、とにかく壁が薄い。同系列の新日本海フェリーが新潟航路に就航させた新造船、らべんだああざれあも個室の壁が薄くて閉口しましたが、その比じゃないと。遮音性ゼロといってもいいほどで、一体どんな壁構造なんだか…。
運が悪かったともいえますが、片方の隣室からは猛烈なイビキが響き渡り、反対側の隣室は深夜だろうがお構いなしにドンドンガラガラドスンドスンと騒音を巻き散らし…。入港・下船が早朝6時なので耳栓使用をためらっていたものの、深夜になっても眠れないため、仕方なく装着。かすかに目覚ましが聞こえて起きられたのは、幸運だったかも。
阪九フェリーや新日本海フェリーが傘下に入るSHKグループって、壁が薄い安普請(=コストダウンの産物)な新造船ばかり就航させているんですかね。だとすれば、未乗船な(同じSHKグループの)東京九州フェリーも利用しないほうが幸せかも…。

阪九フェリーひびき_3
阪九フェリーひびき_4
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パブリックスペースに関しては、なるほど人気航路らしい充実ぶりでした。露天風呂まである大浴場、広くて明るいレストランなどなど。
レストランの食事メニューは、オーダー形式のメニュー数種類と、自分でおかず皿や小鉢類をトレイに乗せて会計するカフェテリア形式を併用。オーダーメニューには今一つ食指が動かず、焼き魚など適当に皿や小鉢を選んでいくと…気づけば2,000円ほどの散財に。内容や質、量からすれば、納得できるものでしたが。
レストランの座席が(驚くほど)ガラガラだったことからも、弁当など食料を持ち込む乗客が多いと思われ。あの状況では、レストランの営業規模・スタイルが縮小されるかも…?

阪九フェリーひびき_8

他に気になった点・その1は、トイレの少なさ。
自分の船室エリアが特に顕著だったようですが、船室数に対してトイレが少な過ぎ・小さ過ぎ。デッキ半分以上の区画域にトイレが1ヶ所しかなく、しかも2~3人分のみ。あまりの脆弱さに、思わず船内案内図を見直したほど。これでは入港前が大混乱になりそうだと呆れ、翌朝は早めに用足しを済ませておきました。
船室の遮音性と同じく、目に見えない部分の低レベル環境は、徹底したコストダウンの結果なのかもしれません。目立つパブリックスペース部が派手なため、余計に落差が目立つとも。ある意味、そこに意図的なものが見え隠れする印象も拭えず…。
その2は、長距離フェリー各航路でお馴染みの乗船記念撮影用ボード類がなかったこと。
撮影用らしいクルー衣装はロビー付近で見かけましたが、ボード類がないため、ただ通路に衣装が置いてあるだけの謎な空間に。あれでは、誰も利用しないんじゃ。コストダウンの一環なのかもしれませんが、そこまでケチらなくても…。

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クルーの乗客対応は、可もなく不可もなく。特に不満はないものの、乗船後の売店で「御船印は出港してから販売」と冷たく言い放たれたように、何事も必要最低限でOK的な空気は感じられました。

とまぁ、期待が大きめだった分、肩透かしを食らった印象ですかね。ほぼ同じ航路を運航する、名門大洋フェリーはどうなのかしらん。関西利用者の間では、阪九フェリーのほうが高人気なようですが。

(追記)
乗船記とは別ですが、予約時に会員登録が必須な点も、個人的には今ひとつ。
関西-九州航路を何度も利用するならともかく、初乗船で次はいつになることやら…であれば、個人情報を垂れ流すだけなので。ただ、初回登録時に貰える500ポイントを使えば500円割引になるため、お得でOKという方も少なくない?

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