「TOKYO2020 都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」でCRTモニターを無料処分

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以前にも触れた、物置に鎮座するCRTモニター。処分費用が5,000円もかかるのは嫌だからと放置していたわけですが、ようやく処分できることに。

*参照:故障したモニター(ディスプレイ)を処分 (2017.08.11)

利用したのは、2020年・東京オリンピックの関連事業「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」。
不要なPCなど小型家電や携帯電話をリサイクルし、オリンピックのメダルにしようという取り組みですね。事業主体の環境省からすれば、小型家電リサイクルを一気に推し進めたい意向なのでしょう。
だって、無料回収なんだもの。東京オリンピックの関連事業には不信感だらけですが、どうせ税金を投入しての無料化なら、利用しなきゃ損なわけで。
プロジェクトへの参加方法(=回収方法)はいくつかあるようですが、PC関連は実質、「宅配回収」一択ですね。
地元自治体がプロジェクトに参加していれば話は別ですが、リストを見ても参加自治体はごくわずか。各自治体からすれば、「面倒は御免だから勝手にやってくれ」状態なのでしょう(苦笑)。小型家電リサクル法&システムからして、利用者不在の考え方は似たようなものです。
公式サイトによると「パソコンを含む回収は無料です」らしいので、「おぉ、そりゃいい」と思われた方は多いはず。
でも、サイトを見ただけでは、回収方法の詳細がさっぱりわからない。
いかにもな「お役所仕事」のおかげで、TwitterなどSNSでも様々な憶測が広まり、情報の錯綜から何が何だかよくわからないことに。

ご自宅・職場等の指定場所から、希望日時(最短翌日・年中無休)に宅配業者が回収します。
送付伝票等の記入も不用です。
なお、パソコンを含む回収は無料です。
(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)

ご自宅・職場等の指定場所から、希望日時(最短翌日・年中無休)に宅配業者が回収します。
送付伝票等の記入も不用です。
なお、パソコンを含む回収は【無料】です。
(プロジェクト公式サイト)

説明は、これだけ。それでいきなり「お申込みフォーム」へリンクされても、フツーは躊躇しますよね?
詳細は、実際の回収を請け負う業者:リネットジャパンに問い合わせなければわかりません。
「お申込みフォーム」の左上には同社のロゴが表示され、クリックすれば公式サイトに飛べはします。でも、そんなのフツーは気づきません。「詳細はこちらで」といったリンクを貼るぐらいのことが、なぜできない? あまりに不親切というか、責任回避から意図的に詳細を伏せようとしているとしか思えない?
なわけで、回収方法の詳細を調べてみました。

  • 無料で回収できるのは1箱まで。(三辺合計140cm、重量20kg以内)
  • 2箱目からは、1箱につき1,500円が必要。
  • パソコンがない場合は有料。(モニターだけ、小型家電だけなど)
  • 「パソコン」とは、電源・マザーボード・CPUが筐体に装着されているもの。(HDDやメモリの有無は無関係)
  • モニター(ディスプレイ)は、CRTでもOK。(他の無料回収業者は、液晶のみ受付でCRTは不可)
  • 無料回収は9月30日まで。以降は有料。

驚かされたのは、最後の項目。さんざん「パソコンを含む回収は無料です」と謳っておきながら、無料=期間限定だとは! そんなことは、プロジェクト関連サイトのどこにも記載されていないわけで。
いっぽう、リネットジャパンのサイトには、「パソコン回収費用 9月30日まで無料キャンペーン中」と記載されているだけ。「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」の表記は、一切ナシ。でも、電話で確認したところ、この「無料キャンペーン」=「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」で間違いないそうな。
いやもう、何なの、それ…。胡散臭いなんてもんじゃないのですが…。

(*追記)
当初は「9月30日まで無料」だったのですが、10月からは「11月30日まで無料」に変更されている…。
小出しに期間を延長しながら、絶えず「期間限定! 今だけ!」的に煽り続けるってこと? 国が絡んだ正式なプロジェクトとして、どうなのよ、それ。
(*さらに追記)
12月からは「2019年1月31日まで無料」に…。ちょっと呆れますが、プロジェクト自体に「いつやめるかわからないので、期間を明記するな」的なニュアンスが? 「必要な量が集まったら無料回収をやめる」のかもしれないですし。延々と期間延長されそうなので、もう確認はやめます(苦笑)。
(追記ここまで)

それでも、CRTモニター(ディスプレイ)を無料で回収してもらえるのは有り難い。
が、物置からモニターを外箱ごと持ち出し、サイズを測ってみたところ、3辺の合計は150cm超。そのままではサイズオーバーとなり、有料・無料に関わらず受付不可。
仕方なく、箱の四隅を切り欠きなどしながら、無理やり3辺合計140cmギリギリまで圧縮することに。モニターの脚部を取り外し(壊し)、発泡スチロールの緩衝材を細かく砕き、ともに箱の余白部に詰め込み…。もう汗だくの作業で一苦労。

そもそも、なんで3辺合計140cm縛りなんだ? 宅配便はフツー、3辺合計160cmまでOKでしょ。
問い合わせ電話に出た担当者は、「それ以上のサイズだと、回収を担当する佐川急便さんが受け付けてくれないので」と言っていたけれど…?
ちなみに後日、回収に来た佐川急便のお兄ちゃんとの会話。

私「サイズ制限の3辺合計140cmギリギリで」
佐川「(3辺合計で)160cmまでOKですよー」
私「重量も20kgギリギリかも。こんなデカイ箱じゃ重さを測れないんで」
佐川「重量なんていちいち測りませんよ。160cmまでの箱なら、たいてい20kgで収まるから大丈夫」

ふむ。謎だわ。

何はともあれ、物置の厄介者と化していたCRTモニター(ディスプレイ)が、こうして無事に運び出されました。
箱の隙間には、半壊状態でHDDレスなWindows98時代のノートPCも詰め込み、回収費用は無料に。(説明通りなら、無料なはず)
後から「こんなもん回収できない」とか「有料だから金を払え」など、文句が来ないことを願いましょ。

*追記

お送りいただいた品物は、リネットにてリサイクル処理を進めさせていただきます。
作業が進み次第、別途メールにてご案内いたします。

発送(回収引き取り)翌日に上記のメールが届いたので、無事に受け付けられたようです。
他の無料回収業者を利用する場合、こちらから荷物を一方的に送りつけるだけなので、こうした連絡はないんですよね。その意味では、きちんとした業者だといえるのかもしれません。
さらにその翌日(回収品が到着した翌日)には、次のようなメールも。

リネットをご利用いただきまして誠にありがとうございます。
下記お申し込みの回収品が到着しましたのでご連絡いたします。
なお、お申し込み情報・回収後の状況につきましては「マイページ」にてご確認いただけます。
※処理完了まで約3~4週間程度がかかります。
 回収品の種類によって日数が異なる場合もございますのでご了承ください。

なかなかユーザーライクなシステムですが、「マイページ」自体はいたってシンプル。リサイクル状況が事細かに表示されるなんてことはなくて、受付日等や、作業完了を確認できる程度なようです。それでも、怪しげな業者が多いリサイクル業界では珍しいかと。国が絡んだ事業モデルなだけのことはありますね。

*さらに追記

処理完了の連絡が来ました。
回収申込みが9月1日、回収日が9月2日、処理完了日が9月21日。これで無事終了です。
「あなたの回収物から、めでたく東京オリンピック2020のメダルが作られますよ~」…なんてことは、どこにも書かれていないわけで(苦笑)。

リネットをご利用いただきまして誠にありがとうございます。

下記お申し込みにて回収させていただきました品物のリサイクル処理が
完了いたしましたので、お知らせいたします。

お預かりした回収品は、環境省・経済産業省の認定工場で、適正に処理が
完了しました。今後、それぞれの資源毎に金属精錬事業者等により、
再生利用されます。

小型家電リサイクル法に基づく回収ルートへの排出に、ご協力いただきまして
誠にありがとうございました。

今後とも、不用なパソコン・小型家電等の処分に「リネット」のご利用を、
よろしくお願いします。

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