トリノ冬季五輪 カーリング 日本5-11スイス

[Sports] Misc

 んー、負けてしまった。。。
 と言うより、終わってしまった。。。
 ここまで全試合をLIVEで見てきて、この大会でもっとも感動させてくれたのが、このカーリング。
 勝敗や準決勝進出へのタイブレーク云々よりも、このチームの試合を、このトリノでもう少し見たかった…というのが素直な気持ち。
 素晴らしい戦いぶり、素晴らしいチームだった。。

 スキップの小野寺選手は大会前、これが最後の五輪だと発言していたけれど、チーム青森はこのまま解散してしまうのでしょうか。
 世界の強豪を見ていると、特にスキップはベテラン揃い。逆に、日本はチーム全体の若さが好不調の波になって表れ、相手に合わせた試合展開を続けてきた印象。スーパーショット、大接戦、熱戦は見応えあったけれど、試合を自分たちのペースでリードしきれないからこそ、終盤の熱い試合展開が生まれたとも。
 それだけに、このチームはもっと熟成して欲しい…と思うのは、見ている側の勝手な都合かもしれませんね。
 でも、状況が許すなら。。。

 国内のカーリング環境がもう少し整えば、チーム活動を続けていくことも可能なんでしょうが。
 カナダでは、田舎の小さな村に行っても必ず一カ所はカーリング場があるそう。
 いっぽう、国内でカーリング場は…と調べてみれば、長野と山梨、北海道常呂町(小野寺選手や林選手の故郷)の数カ所だけ。彼女たちチーム青森が所属する青森県にもあるはずなのに、詳細がわかりません。
 こうした一面からも、マイナー競技としてバックアップする企業が少なく、チーム活動の継続も難しいという現実が見えてきます。実際、小野寺・林両選手とも、シムソンズ解散後の進路でかなり悩んだと聞きます。また、強豪有力選手を揃えたチームが高校、大学卒業とともに解散するケースも多く、本格的な強化ができない現実もあるようです。
 あらためてその現実を知ると、五輪でのこの活躍が信じられない気持ちにもなります。

 その常呂町にある常呂町カーリングホールは、一度訪れてみたいですね。
 彼女たちチーム青森の前身、シムソンズもそこで誕生したのですから。
 同町では、町民の25人に1人がカーリングを楽しんでいるそうな。羨ましす。

 なお、常呂町は3月5日をもって北見市、端野町、留辺蘂町と合併し、(新)北見市となる予定。

チーム青森
  • スキップ(主将)/小野寺歩(おのでら・あゆみ) 1978年11月25日生、常呂高−札幌学院大−青森市文化スポーツ振興公社
  • リード/目黒萌絵(めぐろ・もえ) 1984年11月20日生、富良野高−弘前大
  • セカンド/本橋麻里(もとはし・まり) 1986年6月10日生、常呂高−青森明の星短大
  • サード/林弓枝(はやし・ゆみえ) 1978年4月5日生、常呂高−札幌大谷短大−青森市文化スポーツ振興公社
  • リザーブ/寺田桜子(てらだ・さくらこ) 1984年5月17日生、旭川北高−青森公立大

 北海道常呂町の常呂中で、加藤(関和)章子、林弓枝、小野寺歩の3人が結成したシムソンズがその前身。高校時代に小仲(堀)美香が加わり、4人に。チーム名は、アメリカのアニメ『シンプソンズ』(The SIMPSONS)を読み間違えて命名されたのだとか(^^;;
 ジュニア国内最強チームへと成長したシムソンズは、日本選手権、パシフィック選手権を制覇し世界選手権に出場。2002年ソルトレークシティ冬季五輪の出場権を獲得する。
 が、結果は8位。大会終了後にシムソンズは解散。小野寺、林選手は活動継続、新チーム結成の道を模索し、新たにカーリング場が作られた青森県へと、北海道から活動拠点を移すことに。が、五輪出場&日本のエース格である2人とチームを組めるメンバーは見当たらず、一時期、活動が行き詰まったことも。
 2003年の青森冬季アジア大会後、高校卒業とともに解散した強豪ジュニアチームのメンバーで、世界ジュニア選手権も経験している目黒萌絵、寺田桜子が加わり、新チームを結成。2004年の日本選手権を制覇する。
 続くパシフィック選手権、世界選手権に向けてのチーム強化を目指し、小野寺、林の地元の後輩で、ジュニアで活躍していた本橋麻里が加入。現在のチーム青森(青森県協会)が完成し、日本選手権、パシフィック選手権で優勝。
 が、小野寺がスキップとなり(シムソンズではセカンド)、トリノ五輪強化指定も受けた2005年の世界選手権では、目黒の骨折欠場が響いて9位。ギリギリで日本のトリノ五輪出場枠を獲得したものの、目黒を欠いた日本選手権では、チーム長野(チーム土屋/長野県協会)に決勝で敗退。同年11月に改めて実施された代表決定戦を制して、トリノ五輪出場を決める。

カーリング五輪出場枠

 五輪前年までの、3年間の世界選手権での成績=獲得ポイント上位9カ国+開催国の10カ国。日本の場合、パシフィック選手権(東南アジア+オセアニア)を制する(現在は2位まで)ことで、世界選手権への出場枠を得られる。

トリノ五輪カーリング女子・1次リーグ最終結果/日本戦成績
  • 1位 スウェーデン、スイス 7勝2敗
  • 3位 カナダ、ノルウェー 6勝3敗
  • 5位 イギリス、ロシア 5勝4敗
  • 7位 日本 4勝5敗
  • 8位 アメリカ、デンマーク 2勝7敗
  • 10位 イタリア 1勝8敗
  • 第1戦(2月14日09時) 日本●5-7○ロシア
  • 第2戦(2月14日19時) 日本○6-5●アメリカ *延長第11エンド
  • 第3戦(2月15日14時) 日本●4-9○ノルウェー *第9エンド・ギブアップ
  • 第4戦(2月16日09時) 日本●5-9○デンマーク
  • 第5戦(2月18日09時) 日本○5-2●カナダ
  • 第6戦(2月18日19時) 日本●7-8○スウェーデン *延長第11エンド
  • 第7戦(2月19日14時) 日本○10-5●イギリス *第9エンド・ギブアップ
  • 第8戦(2月20日09時) 日本○6-4●イタリア
  • 第9戦(2月20日19時) 日本●5-11○スイス *第8エンド・ギブアップ

 結果的に、カナダが最終戦(対デンマーク)に勝ったためタイブレークは行なわれず、日本が最後のスイス戦に勝っても準決勝進出はならなかったことに。
 また、取りこぼす形となったデンマーク戦に勝利していても、5勝4敗で5位タイ。
 その他“たられば”を言い出せばキリがないものの、そうした結果以前に、これほどワクワクしながら熱く観戦できた競技は他になかったですからね。また、カーリングという競技自体の面白さにも、すっかりハマりました。まさに“氷上のチェス”ですねー。

コメント

  1. 匿名 より:

    氷上のチェス

    昨日は一日中、雨が降る外を横目にTVを見ていました。
    今年の風邪は個人的にはおなかにくるようで、起きるときはトイレのみ・・・。ほんと、シンドイです。
    さて、いよいよ終盤に差し掛かってきたトリノオリンピックですが、昨日の注目は女子のカーリング。前回の

  2. 匿名 より:

    グランドマザー・オブ・カーリング

    シムソンズ
    「シムソンズ」オリジナル・サウンドトラック/サントラ 
     残念、負けちゃいましたね…。
    早朝の生中継は見られなかったので、
    ついさっきまで録画中継を
    観ていました。
     彼女たちをよりリアルに応援したかったので、
    管理人

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