音声フォーマットのFLACファイルと、動画フォーマットのMKVファイルを取り扱う必要が生じたため、その対応を覚え書き。
こうして記録しておかないと、後になって「これは何のプログラムだっけ?」などと頭を悩ませてしまうので(苦笑)。
このテのファイルに関して検索すると、ステマ紛いのQ&Aが大量に出てくるので困ります。なので、無料試用版を謳いながら有料製品版に誘導するものではない、フリーソフトだけで対応する方法をメモ。
*FLACファイル
- Sound Player Lilithや、後継ソフトのuLilith(Project9k)などを利用すれば再生できるが、FLACファイルの特性でもある可逆性を生かし、WAVEファイルにデコードするのが基本。
- WAVEファイルへのデコードは、上記の再生プレイヤー:uLilithで可能。
- 起動したプレイヤーの右下にある、ハンマーが描かれたボタン(Convert)をクリック。
- [設定] ボタンから、[出力設定] で [RIFF PCM WaveFile] を選択。
- [参照] ボタンで、出力先を指定する。
- [追加] ボタンで、デコードするファイルを選択する。
- [開始] ボタンをクリックすると、デコードが開始される。
*mkvファイル
- 元のファイルは、mkv(H.264+FLAC)。
Media Player Classicなど各種プレイヤーでも再生可能だが、ウチのPC環境では、カクついてまともに再生できない。
(最新バージョンにしたところ、再生可能に)- WindowsのDLNA機能を利用したPS3再生ができないため、DLNA経由でのテレビ視聴にも不便。
- 利便性を考えると、MP4にコンバートするのが一般的?
- 音声コーデックは元ファイルがFLACなので、AACに変換が必要。動画は同じH.264なので、再エンコード不要(画質劣化なし)。
- MP4への変換には、XMedia Recodeを使用する。
- 公式を含む大半のサイトはインストーラー形式のダウンロードになるが、digital-digestに置かれているzip版なら、インストールせずに解凍するだけで使える。
- 使用できる状態になったら、ドロップするか、[ファイルを開く] で、mkvファイルを選択。
- [形式] タブの [プロファイル] で、エンコード方式を設定する。各メーカー・機種毎に選択肢が並んでいるが、とりあえず [カスタム] [MP4] を選ぶ。
- [ビデオ] タブの [モード] がデフォルトでは [変換] になっているので、[コピー] に変更。これで再エンコードしなくなる。
- [音声トラック1] タブは、デフォルトのまま。元ファイルの音声コーデックがFLACなので、AACに変換される。
- その他の設定も、イジらずにそのままでOK。
- エンコードしたファイルの保存先を、下のほうの [保存先] で選ぶ。
- ファイルを選択した状態で、[リストに追加] ボタンをクリック。
- リスト上で該当ファイルが選択されていることを確認し、[エンコード] ボタンをクリック。
- エンコードが始まるので、終了するまで待つ。ウチの貧弱なPC環境でも、動画の再エンコードをしない上記設定なら、25分程度のファイルが1分弱でコンバートされる。(設定を変えて再エンコードありにした場合は、1時間半程度かかる)
*追記
mkvからMP4に変換する場合は、コマンドプロンプト上でFFmpegを使う方法もあります。
こちらのほうが、PCの負荷は小さい? DOSコマンドの扱いに慣れている人なら、シンプルな使い勝手でかえって便利かも。
- お気に入りの動画を携帯で見ようさんサイトに、FFmpegのWindows用バイナリが置かれている。通常版、Pentium4最適化版、Core2最適化版、Athlon64最適化版、Phenom最適化版があるので、必要なものをダウンロードし、解凍。
- 解凍してできた実行ファイル [ffmpeg.exe] を、変換したいmkvファイルと同じフォルダに置く。変換後のmp4ファイルも、同じフォルダに作られる。
- コマンドプロンプトを開く。
- [スタート] から、[プログラムとファイルの検索] 欄に [cmd] と入力。
- [cmd.exe] が選択状態になるので、決定(リターンかクリック)。
- コマンドプロンプトが開いたら、[cd] コマンドで作業フォルダ(ディレクトリ)を該当する場所に変更。
- 例えば [test] フォルダ(ディレクトリ)に移るなら、[cd ¥test] と打ち込み、リターン。
- ドライブを変更する場合は、[cd] コマンドの後に [/d] オプションを付ける。CドライブからDドライブの [test] フォルダ(ディレクトリ)に移るなら、[cd /d D:¥test] となる。
- [i] と [vcodec] スイッチを付けて実行。
[ffmpeg -i ***.mkv -vcodec copy ***.mp4] (***部分は任意のファイル名) - 変換が開始される。通常は1分弱で終了。(動画は再エンコードなし、音声はAACにエンコード)
- デフォルトの音声ビットレートは、128kbpsとなる。256kbpsに変更したい場合は、[ab] スイッチで指定する。
[ffmpeg -i ***.mkv -vcodec copy -ab 256k ***.mp4]
*さらに追記
10bitのMKVファイルをMP4にエンコードした場合、フラッシュバックが激しい画面等で、映像が乱れてしまうケースも。
なので、エンコードはせず、MKVファイルのまま保存する方向性に変更。DLNA経由のPS3再生(TV視聴)でも、PS3 Media Serverを使えば自動トランスコードされ、視聴可能なので。MP4とMKVの両方を残し、HDD容量を圧迫するのも良策ではなさそうだし。
トランスコードしながらの再生になるため、早送りや巻き戻しに若干の不自由さが生じるのは致し方ないところ。それでも、(事実上、10倍以上の早送りは使えない)isoファイルの再生よりは、遙かにマシなので。
PC上なら、8bit・10bitいずれのMKVファイルも、MPC-HC(Media Player Classic – Homecinema)の最新バージョンで再生可能。
ただし、ここで要注意。(自分用の覚え書き)
オンボードのビデオチップ(ATI ES1000)を使う録画鯖用TX100 S1は、何も考えずに再生OK。
が、ビデオカード(ATI Radeon X300)を載せたメイン機では、正常に再生できない。[表示] ⇒ [オプション] ⇒ [再生] [出力] ⇒ [DirectShow ビデオ] 項目がデフォルトでは [EVR(カスタム プレゼンタ)] になっているので、[EVR] に変更すれば、正常な再生が可能に。
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