5月27日、FIFA(国際サッカー連盟)が、標高2500メートルを超える高地での国際試合開催を禁止すると発表。
医学的な理由と選手を守るという観点から、標高2500メートル以上で行われる国際試合を禁止する
との理由は納得できますが、予想通り、南米アンデス各国ではかなりの批判が出ているよう。
ボリビア(首都:ラパス=標高3600メートル)やエクアドル(首都:キト=標高2800メートル)は、ホームゲームでブラジルやアルゼンチンを破り、ワールドカップ出場権を獲得したり、南米選手権で好成績を収めてきましたからね。当然、その標高では相手国は実力を発揮できず、でも、それがまたホーム&アウェイの面白さでもあると言えばそうなわけで。
近年は成績が振るわないコロンビアも、首都ボゴタの標高は2600メートル。まぁ、その恩恵が結果に結びつかないほど、国内事情が悪化しているのでしょうが…。
ペルーにしても、ホームゲームを標高156メートルの首都リマから、3300メートルのクスコへ移すことを2月に決定したばかりだそうで…こちらも波紋を呼びそう。
こうした南米の事情を見ても、高地でのホームゲームが開催国に圧倒的有利なのは事実。医学的見地を取るか、ホーム&アウェイという基本ルールを取るかの選択で、どちらが正しいとは誰も言い切れないような。。。
ただ、ボリビアやエクアドル、コロンビアにしても、国全体が標高2500メートル以上にあるわけではないですからね。首都は無理でも、標高2500メートル以下の都市でならホームゲームを開催できるのだから、FIFAの決定が覆ることはないでしょうねぇ。この決定に賛成しているブラジル、アルゼンチン、ウルグアイが持つ影響力を考えても。
これで、ワールドカップの南米第3・第4代表争い勢力図に大きな変動が生まれることは間違いないですねー。
ちなみに、日本国内で標高3000メートルと言えば、北アルプスの立山(3015メートル)や奥穂高岳(3190メートル)、槍ヶ岳(3180メートル)、乗鞍岳(3026メートル)など、いわゆる名峰の頂上ですからね。著名な剣岳は2998メートルで、いちおう“3000メートル級”には仲間入り。
さらに高い、日本の最高所・富士山山頂の標高は3776メートル。
つまり、ボリビアのラパスでのゲームは、北アルプスの山々より遙かに高い、富士山山頂近くで試合をするのと同じことだと(^^;;
エクアドルのキトと同じ標高2800メートルだと、八ヶ岳連峰の赤岳(2899メートル)や横岳(2829メートル)、硫黄岳(2760メートル)の山頂と同じぐらいですか。。。
そんなところでサッカーの試合をするなんて…日本人の感覚からすると、やっぱ、あり得ないでつ(苦笑)。
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