専大北上、野球部解散

[Sports] BaseBall

 西武の裏金問題で開幕したプロ野球の今シーズン(苦笑)。
 そもそも西武の過去をほじくり始めたら、アマチュア→プリンスホテル→西武という足跡で入団させた往年の主力選手たちはどうなんだ? てな話にもなってきますし。あれこそ、規約スレスレの“常識の範疇を超えた”行為なんじゃないの?
 まぁ、基本的には静観と言うか、アホらし…な気分ではありますが。んなこと今さら、鬼の首でも取ったかのように大騒ぎされてもねぇ。「ウチはやってません!」なんて他球団は断言してますが、大見得切って大丈夫なのかしらん、とか(苦笑)。

 が、ここにきて専大北上の問題がクローズアップされてきたので、ちょっと。


 問題発覚の時点から西武ばかりが矢面に立たされていて、高校側はどうなのよ? とは思っていました。もともと選手を集めて甲子園出場を目指す準プロ的な高校なのだから、どっちもどっちじゃん、とは甲子園ファンの誰もが感じていたはず。
 それがここにきて、高野連が「(学費免除の)特待生制度も含めて除名相当の重大違反行為」だと言い出したわけで。それこそ、「何を今さら」なんですが(苦笑)。そもそも、審議委員会でそうした決定が下される前に“除名処分”を示唆するような発言をすること自体、おかしいと思いますが。
 そして、その決定が下る前に、今度は学校側が「部を解散する」って。。。

 この報道を耳にしてまず思ったのは、“除名処分”なんて過去にあったか? ということ。
 調べてみるとやっぱり、ありませんでした。前例ナシ。
 いっぽう、“部の解散”は、1981年の大分県立日田林工以来、二度目。近年は振るいませんが、かつては甲子園での優勝経験もある、大分では津久見と並ぶ古豪名門校ですよね。県立校で寮費免除による部解散というのも、希有な例かと思いますが。
 日田林工の場合は、1年間の活動休止を経て同好会を発足、2年後の1983年に再加盟が認められたと。
 ところが専大北上は、6月にも再加盟が認められ、夏の大会に出場できそう…って。部員に罪はない? そりゃそうです。仮に再加盟が夏以降になるなら、3年生は転校しても「転校後1年間は公式戦出場不可」という規則のため、高校野球を終えざるを得ないことになりますからね。でも、仮に岩手代表になったとしても、甲子園で「不祥事を乗り越えてよく頑張った」と暖かい声援を受けるでしょうか?
 「万が一、除名でもされたら校史に残る汚点だし、処分が下される前に自ら解散して真摯な姿勢を見せておこう」という打算的な行為だと思われても、仕方ないかと。
 てか、東北各県、とりわけ岩手・山形・青森の高野連には、以前から思うところがあるんですけれどね。代表校が野球留学校ばかりな実態を、黙認してきたわけで。甲子園での成績を上げたいがために。

専大北上の重大な憲章違反とは

 【日本学生野球憲章第13条】では、「選手、部員はいかなる名義であっても選手、部員であることを理由に学費、生活費その他の金品を受けることができない」とされている。
 専大北上は中学時代の実績に応じて選手をABCにランク分けし、約80名の部員中30名に対し、授業料を免除する等の奨学(特待生)制度を行っていた。

 今回の件に関しては、高野連本体の姿勢も疑いますね。
 除名を示唆→学校側が部を解散→数カ月で再加盟容認って、完全な出来レースなのでは?
 「とりあえず部を解散しろ。真摯な姿勢を見せればすぐ再加盟させるから」
 などと除名をちらつかせながら、圧力をかけたようなもの。前例のない除名を決定する責任は負いたくない。かと言って、何もしなければ世論に叩かれる。なので学校側に責任を押しつけ、その上で「球児に温情」の姿勢を見せれば丸く収まる?

 なお、もう一人の当該選手、東京ガス野球部(活動自粛につき? 公式サイト消失中)の木村選手に関しては、出身校:明桜(旧・秋田経法大付)側の関与はなかったそう。4月1日の校名変更が、こんな形で広がるとは学校関係者も頭が痛いでしょうねぇ。まぁ、校名変更が広く認知されるという点では、良しとすべきなのかも?

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