大井川鐵道で動態保存されている…と言うか、休車状態で千頭駅構内に留置されていたC5644号機が、復活するそう。
修繕費用は約2,600万円。これには、同機が戦時中にタイへ供出されていた経緯から、タイ仕様にお色直しする費用も含まれる模様。
予定では、試運転を9月に行い、10月14日の【鉄道の日】イベントがお披露目に。
戦時中にタイ、ビルマ(ミャンマー)へ軍事供出されたC56、90両のうちの1両なんですね。そのうち日本に戻されたのは、1979年にこの44号機とともに帰国した31号機(靖国神社に静態保存)の2両のみ。タイには、15号機(タイ国鉄713号機)、17号機(同715号機)の2両が動態保存されているとか。
また、三菱重工製と言っても、実際にはタイで組み立てられたC56の初号機が、この44号機でもあると。同形機の部品を流用した製造・修理箇所も多く、現存するC56の中ではある意味、貴重な存在と言えるのかも。
そんな戦時中の酷使が影響したのか、ボイラーの状態が悪く永らく休車状態だったものが、今回、日タイ修好120周年ということもあって復活することになったよう。問題のボイラーは、同鉄道が部品として保管していたC12208用を流用するんでしょうね。もともと、C56はC12をベースにテンダー機関車化された形式なので、部品の大半は共有できるでしょうから。
現在、日本国内で動態保存されるC56は、JR西日本が保有する160号機(同形ラストナンバー機)と、この44号機のみ。タイ国鉄時代の姿が復元されることで、両機をC56の系譜代表として比較することもできるようになりますね〜。
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