道内ミニツアーものに積極的なJR北海道の企画に、また面白そうなものが。
《石北本線無人駅探訪と丸瀬布温泉・SL森林鉄道・ローカル線の旅》というツアーで、列車での探訪が超困難な石北本線:上白滝、下白滝、旧白滝、新栄野の各駅に、「列車で乗り降りする」のだとか。
上白滝に停車する下り列車は朝7時台の1本だけですし、他駅も1日3本の超過疎ダイヤなので、このツアー用に臨時列車でも走らせるのでしょうか。あるいは、通過列車を臨時停車させるのか。駅を訪問するにはクルマが必須の区間だけに、なかなか興味深いツアーかも。
ちなみに、この上川-上白滝駅間には、かつて天幕、中越、奥白滝の3駅が存在していました。が、いずれも2001年6月30日をもって、旅客営業を廃止。天幕駅はそのまま撤去され、中越と奥白滝の両駅は信号場に格下げされています。
未だに駅舎やホームが残る奥白滝まで訪問すれば、さらにすごいツアーだったんですけれどね。やはり、旅客営業を廃止した駅への乗降は難しいのでしょうか。
手元に残る時刻表・1995年9月号を見ると、廃止された上記3駅と上白滝に停車する列車は、当時から上下1往復のみだったりします。
【↑ 時刻表・1995年9月号より。9月3日で廃止された深名線の、最後のダイヤ掲載号でも】
さらに歴史を遡れば、中越駅と奥白滝駅の間に、上越という駅も存在したんですよね。1975年12月25日に廃止され、信号場化。先の3駅より早く廃止されたにもかかわらず、(信号場施設として)現存する駅舎の状態が、もっとも良好だとも言われています。
つまり、現在は途中駅が存在しない上川-上白滝間に、かつては…
上川-天幕-中越-上越-奥白滝-上白滝
といった具合に駅が並んでいたんですね。
中間駅が4駅も消滅している区間など、記憶する限り、全国でもここだけ?
また同ツアーには、丸瀬布の森林公園いこいの村を走る、森林鉄道に乗車するというおまけも。
この森林鉄道を運行するSL《雨宮21号》は、1928年に雨宮製作所(東京・深川)で製造され、丸瀬布-武利意間の森林鉄道(1928~1968年営業)に配備された機関車3台のうちの1台。ディーゼル機関車の導入で1958年に廃車となり、丸瀬布営林署に保存された後、1976年に丸瀬布町へと譲渡され、1982年から観光用として同園内を運転しているもの。昨年10月には、北海道遺産にも認定されています。
このツアーは《新企画! ローカル線駅前探訪の旅。第1弾》と銘打たれているので、第2・第3弾も立案済み?
その候補は、宗谷本線や根室本線あたりかしらん。
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