JR、2010年3月ダイヤ改正

[Traffic] Railway

 JR各社から、2010年3月ダイヤ改正の大筋が発表された。
 その中でも、話題が集中しそうなJR西日本、とりわけ北陸路に目が行くのは仕方ないところ?

  • 寝台特急『北陸』、夜行急行『能登』の廃止→臨時急行化。
  • 特急『雷鳥』の485系が大幅減車。
    • 特急『サンダーバード』用618・683系を増車し、関西-北陸間の特急23往復のうち22往復を『サンダーバード』化。485系『雷鳥』は現行10往復から1往復に。
    • 現行25往復の関西-北陸間の特急が23往復に減便。
  • 米原口から福井まで入線していた普通列車用521系が、金沢まで入線。→419系の代替が進む?
  • 大糸線のキハ52が廃車となり、キハ120に置換。

 『能登』の489系が消え、『雷鳥』の485系運用が大幅縮小と、いよいよ(非改造)485系列も先が見えてきた感じ。JR西日本としては、『雷鳥』に残る原形485系1編成を維持し、北陸新幹線開業後は鉄道ファン向け臨時列車用として残す腹づもりではないかと。
 他地域を見ても、日豊本線の特急『ひゅうが』、『きりしま』用編成は、九州新幹線の博多開業(2011年3月)で押し出される783・787系に置換予定。奥羽本線の特急『かもしか』用編成も、東北新幹線の青森開業(2010年12月)に合わせて置換されることは確実。すべての定期特急運用が、各新幹線の開業に合わせて推移するというカタチになりそう。
 ただ、個人的にはそれほど思うところはなく。最後のボンネット型・先頭車両というレア度は認めるものの、車内設備や乗り心地など、その全盛期から存在価値を認めたくない特急用車両だったので…。
 ちなみに、『北陸』、『能登』廃止後の臨時夜行急行には、寝台車は連結されない模様。つまり、現・『能登』用の489系編成を充当?

 大糸線のキハ52は、ついに…といった感じ。よくぞここまで生き残ったと言うべきか。今年春に乗車した際も、その老朽化には目を見張るモノがあったので…(苦笑)。
 JR西日本金沢支社では引退イベントを考えているようで、定期運転の最終列車(3月12日/糸魚川発20:01)で出発式を開催する他、北陸新幹線開業で消える糸魚川駅:レンガ車庫での記念撮影会(2月27~28日)も予定されている。これは、ちょっと気になる。

 JR西日本以外で目にとまったのは、JR四国。
 牟岐線のホームこう上工事完成に伴い、全線で運転可能となった1500・1200型編成を増車。つまり、現行のキハ40系による運行が減ると。キハ40系の減車も、ここ数年で一気に進みそうな予感。。。

 このJR西日本&四国に関しては、新型車両の導入を前面に打ち出してはいるものの、列車の減便、編成減など、どちらかと言えばマイナス方向のダイヤ改正になりそう。新幹線開業等の起爆剤的なイベントもないだけに、粛々と不採算部門を切り捨てる方向性…が見えてくる。JR各社の在り方、利用者に弊害も多い現行の支社制など、その体質を見直すべき時期に来ているのかもしれない。

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コメント

  1. 宮崎人 より:

     きりしまは787系への転用が決まっている。まだ決定してないにちりん・ひゅうがも787系にしてもらわないと宮崎県民は納得しない。宮崎県内の車両は国鉄車両のオンパレードだ。安全性でも走行中にドアが開いたり、縦揺れ・横揺れが激しく大変危険である。早急な車両更新が絶対急務だ。問題はJR九州社長がそれを解っているかどうかである。地方切り捨てはもう許さない。

  2. admin より:

    コメントありがとうございます。>宮崎人さん

    おっしゃる通りですね。
    鉄道ファンの間では485系へのノスタルジックな印象も大きいようですが、
    個人的にそうした感情はあまりなく、特急用車両としてはもはや落第点でしかない形式だと思います。

    2010年3月改正でどれだけ783、787系への置き換えが進むかと思われた宮崎地区ですが、
    フタを開けてみれば、『にちりん』『ひゅうが』の一部が783系になっただけ。
    485系のまま据え置かれた『きりしま』は、2011年春改正でようやく、787系に置き換えられるようですが。
    これは、宮崎県南部へのアクセスを九州新幹線→『きりしま』主力に、という考え方でしょう。
    逆に言えば、日豊本線の存在意味が問われているのかと。
    JR九州にしてみれば、利用者の少ない大分-宮崎県境エリアはお荷物区間でしかない。
    結果、宮崎県中~北部の近代化が置き去りになっていると。

    このままでは、九州新幹線が全通しても485系が残ることになりそうですが…。
    地元の利用者はもちろん、遠方からの利用者にとっても、
    「同じ特急料金を取っておいてこれはないだろう」という印象になりますね。
    県内の日豊本線に3種類の特急があるのもわかりにくい(指定席乗り継ぎでは料金が余計にかかり、利用者の便にもならない)ですし、『ひゅうが』は廃止して『にちりん』に統合、783系に置き換えるのが理想かと思います。

    ただJR九州的には、長崎新幹線の行く末がはっきりしないことには、
    思い切った車両配置転換ができないという事情もあるのかと。。。
    今現在、日豊本線を走っている485系の大半は、長崎・佐世保地区の車両近代化で押し出され、宮崎地区へと移ってきた車両です。
    JR九州としては、その流れが進まないことには…ということなのでしょう。

    宮崎地区は(東北の羽越・奥羽本線北部とともに)旧国鉄の動力近代化時代から、車両近代化がもっとも遅れた地域でした。
    当時のSLファンには、最後まで大型蒸気の残る幹線区間として人気を集めたわけですが…。
    羽越・奥羽本線北部も485系が最後まで残りそうですし、あの頃と状況的には何ら変わらないのですね。

  3. 宮崎人 より:

     敬老の日に宮崎発14:56の宮崎空港行きになんと885系が使われてました。妹と甥の3人で乗りました。
     この車両以外『817系・海幸山幸以外』は国鉄時代の車両ですので885系が輝いて見えました。JR九州は早期に車両更新をやってほしい。福岡・熊本等周りの県と同じ運賃・料金を払って車両がこうも違うのじゃ宮崎県民は乗るのが嫌になります。JR九州社長は真摯に宮崎県民のいうことを聞いて、早く替えてもらいたい。

  4. admin より:

    管理人です。

     口蹄疫被害からの宮崎復興支援策として、9月の土日祝日の『にちりんシーガイア』と、2011年1月末までの期間限定で一部列車に、「たま」などのラッピングを施した885系1編成を導入したようですね。

    JR九州宮崎応援企画第2弾!!885系“がんばれ宮崎!”ラッピングの「にちりんシーガイア」が走ります! (JR九州)

  5. 宮崎人 より:

     ラッピング車両はいいとして、それをどう使うかが問題。限定運転じゃ我々は納得できるわけがない。差別そのものだ。

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