ビデオデッキの修理

[Audio&Visual] Misc

 テレビの買い換えによる設置場所変更、配線のやり直しなどを進めると、久しく使用していなかったアナログ機器の動作(配線)チェックをすることになります。機器が多いため、待機電力のこともあり電源(コンセント)を抜いていたものがほとんどなのですが、久々の電源投入で動作させてみると、トラブルが続出…(T_T)
 以前からVHS側のローディングに挙動不審な傾向があったソニー:WV-DR7は、やはりVHS側がテープを噛んでしまう。電源抜き差しでのリセットを行えばカセットが排出されるものの、テープは絡まったまま。引っ張り出すことは可能でも、当然ワカメ状です。
 S-VHS再生機は他にパナソニック:NV-SV1、ビクター:HM-DR10000があるので困らないとはいえ、やはり気分が悪い。
 ソニーの修理窓口に問い合わせてみたところ、修理見積もりはなんと24,000円! 定額修理が設定されているため、どんな修理でも一律この料金になるのだとか。出張サービスの場合はさらに出張費3,150円。ローディング不良はビデオデッキの宿命で何度も修理していますが、昔はこの程度の修理ならもっと安かったはず。実費でそれ以上かかる修理でも基本は定額内とのことですが、事実上の大幅値上げですよね。コストダウンが進み、新品の価格も崩壊していく中、アフターサービスを維持するには致し方ないということなのでしょうか。
 いやもう、ソニー製品は購入したくないな。サービス拠点も、東京は大崎(ソニー本社併設)と秋葉原だけ。東京都内の大半のエリアからは、遠く不便な場所にしかありません。神奈川や千葉、埼玉からのほうが、よほど便利な場所ですよ。

 パナソニック:NV-DV10000もまた、カセットをローディングさせた状態のまま動作不能に。こちらは、リセットをかけてもどうにもなりません。
 同様に修理窓口に問い合わせてみると、おおよその見積もりは2万円。ううむ…。パナソニックは定額料金制を導入しておらず(ビデオカメラ、デジカメは定額制)、過去の作業例を参考に部品代、技術料を計算した結果だとか。そう言われると仕方ない気もしますが…。
 パナソニックのサービス拠点は都内に複数箇所あり、各エリアに満遍なく設置されています。修理は工場行きとなり、出張サービスでも持ち帰るだけ(出張費は必要)なため、拠点が各所にあるのは有り難い。DVデッキは特殊な機器扱いになるのか、出張サービスでの修理は無理とのこと。以前は可能だったんですけれどねぇ。

 期せずして両社の修理サービスを比較することになったわけですが、メーカーの体質、考え方が反映されているようにも感じます。ある意味で冷淡かつ合理的なソニーと、もともと家電メーカーであるが故に、良くも悪くも庶民的なパナソニック。商品の性質だけでなく、こうしたサービス体制も同様なのですね…。

 ちなみに、パナソニックの受付窓口では、
 「生産終了が2002年ですので、まだ修理対応に問題はないと思います」
 と言われました。そうか、もう生産終了から8年経過したのか…。部品保有は原則、生産終了から8~10年のはず。この機種も、修理不能になる日が遠からずやってくるのか。
 気になったので、所有機器が多いソニー製品のほうも修理可能かどうかを調べてみました。

  • WV-DR7
    • 生産終了:2002年。所定の部品保有期間(8年)を満了しているため、故障箇所によっては修理不能。
  • EDV-9000
    • 修理対応可能。
    • まだ完全修理対応可能なんですね(驚)。ソニーの意地とも言えるEDベータの最上級機だけに、特別な扱いなのでしょうか。数年前に、修理可能なうちに最後のメンテナンスをと各部点検修理を依頼しています。
  • EDV-5000
    • 生産終了:1989年。所定の部品保有期間(8年)を満了しているため、故障箇所によっては修理不能。
    • 生産終了年を考えれば、一部でも修理可能なのはEDベータならでは? 90年代当時から、ヘッド交換が不能でEDV-7000のヘッドを代用して修理可能だった記憶も。EDV-9000と同様、数年前に、修理可能なうちに最後のメンテナンスをと各部点検修理を依頼しています。
  • DCR-TRV620
    • 生産終了:2001年。対応終了。つまり修理受付不可。
    • これは参った…。保有する唯一のDigital8機で、ビデオカメラとしてではなく、据え置きデッキ的に使用していた期間が長いだけに…。再生不能になると困るソースがけっこうあるだけに、壊れたらどうしよう。
  • DCR-TRV33K
    • 修理対応可能。
    • DVビデオカメラ。DVデッキは他に2台あるので、そちらが使えるうちは困りませんが…。

 半ば放置状態にあるベータ、VHS等のアナログ資産。再生可能なうちに補完しておくことを、本気で考えなければならない時期にきているのかも。とは言え現状のレコーダーに移す場合、所詮はVHS画質のDVD規格に再ダビングするしかなく、大幅な画質劣化は明白。いろいろ試してみて、画質的に最善なのはそのままのフォーマットで再生すること。あるいは、最低限の画質劣化で済むDVかDigital8への移行だと考えていたのですが、ベータ、VHS、DV、Digital8の全てが再生不能になるとお手上げ。。。
 手持ちのHi8テープが大量にあるため、やるとすれば(そんな時間と労力、気力はないに等しいが)Digital8フォーマットを活用するのがもっとも有効な手段なんですよね。ビデオウォークマンタイプのGV-D200GV-D800が未だ現役、販売中なのにも驚きですが、価格がネックで…。

(続く)

追記

 ネットで調べたAVテクニカルという修理専門業者に問い合わせしてみました。
 が、基本的にはメーカーの修理対応と同じですね。
 修理は部品が取り寄せ可能かどうかにより、金額(見積もり概算)もメーカーと変わらないような。
 不安のDigital8についても、ビデオカメラはアッセンブリのパーツが大半なので、メーカーの修理対応が終了している機種に関しては無理。現行のビデオウォークマンなら対応可能とのことですが、ビデオウォークマンも中身はカメラと同じメカ。カメラ部分ではない、駆動系やヘッド等であれば部品流用で修理可能かとも思うのですが、それも対応不可。
 修理専門業者ならそのへんの融通が利くのかと思いきや、これでは意味ないなぁ…。

さらに追記

 Digital8のビデオウォークマンが残っているのは、海外市場には8mm、Hi8カメラが現役なケースもあり、資産も数多い。その再生機としてラインナップされているという位置づけなのでしょうね。その最新(最後の)モデルがDigital8フォーマットだっただけで、Digital8だから残っているわけではないような。
 ではDVならどうなのかと、調べてみれば。実はこちらのほうが深刻。
 DVハンディカムが商品ラインナップにかろうじて残ってはいるものの、在庫処分扱い(事実上の生産終了)。ミニではなくスタンダードのテープが再生可能な機種は、全滅。ソニーの業務用機:DSR-30も(その民生機版:DHR-1000とも)生産完了していたのですね。手元の(現状では修理対応可能な)NV-DV10000、(フロントパネル部は既に修理対応不能なはずの)WV-DR7が逝ってしまうと、再生不可能になってしまいます。
 DVフォーマットよりDigital8のほうが長期存命するなど、当時は思いもよらなかった…。

 ならば、IEEE-1394ボードは持っているので、PCにDV-AVIファイルとして取り込み、保存すれば…。
 しかしこの場合、保存は可能でも再生に難あり。PC上では再生できても、無劣化のままテレビで見る術がありません。DLNA経由でDV-AVIを再生可能なメディアプレイヤーがないのかと調べてみても、そんな好都合なものは皆無。MPEG2にデコードするのでは意味なしなので…。

 結局、現状でベストな方法は…。
 DVのコンテンツはDigital8に移行する。TRV-620Kの予備機としてDigital8のビデオウォークマンを入手する。ビデオウォークマンは現行機種なので、少なくとも向こう10年間は安泰でしょう。テープがダメになれば元も子もないですが、DVテープよりはHi8テープのほうが劣化しにくいはず。民生用DVテープの不安定さには、現役当時から泣かされてきましたからね。
 かつ、バックアップとしてPCにDV-AVIで取り込んでおく。そのまま塩漬けになる公算大ですが…。

 VHSはともかく、ベータ資産は同様に考えないといけないかも。こちらもDigital8化し、DVデッキやDigital8カメラのDV変換出力を利用してPCにもDV-AVIで取り込んでおくのがベターかもしれません。って、そんな面倒なことやってらんないよ。。。

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