さよなら列車などを中心に、北海道の廃線映像をまとめたDVDとして話題の《スイッチバック 北の鉄道》。
制作・販売はSTV(札幌テレビ)で、もともとはミニ番組用に編集された映像をDVD化したもの。
そのシリーズ全3作が完結したので、『スイッチバック 北の鉄道』(Vol.1)、『スイッチバック 北の鉄道 2号車』(Vol.2)、『スイッチバック 北の鉄道 終列車』(Vol.3)をまとめて注文しました。基本は北海道内での販売ですが、Amazonでも扱いがあるようです。
もともとがミニ番組なので、各本編は5分ほど。簡単な路線紹介や歴史を踏まえながら、さよなら列車の映像や、おそらく当時の赤字ローカル線問題として取材された映像であろう通常運行時の記録で構成されています。各巻ごとに収録路線数が異なるのは、さよなら列車の映像が多くある場合、同一路線が2~3編に分けて収録されているため。
国鉄の赤字ローカル線問題が取り沙汰され、一種の廃線ブームが沸き起こった時期に廃線となった路線が多いので、こうした記録映像が地元局に残されているのでしょう。また、そうしたブーム以前に廃止されてしまった根北線などは、さよなら列車や日常光景の映像が残っているだけでも貴重なのでは。個人的には感涙モノです(^^;;
ただ、札幌からの距離やアクセスの関係からか、映像の量には路線ごとに差があります。同時期の廃線が相次いだこともあってか、地味な存在だった興浜南線・北線など、編集に苦労した痕跡が伺えるほど情報量が少ない路線もあるのは残念。。。
資料提供もされた、作家で元・国鉄車掌長の田中和夫氏による副音声解説は興味深いもの。全ての路線に乗務されていたわけではないので、路線ごとに解説の“濃さ”が異なるのは致し方ないとしても、知られざるエピソード的なモノも語られます。
細かい点を突っ込み始めればキリがないものの、こうした内容で各巻1,980円なら、かなりお買い得なのでは。
個人的にも、購入して損はなかったと思いますよ。お勧めです。
あ、でも。映像の大半は4:3なので、16:9のテレビで見れば当然、左右に帯が入ります。その部分のデザインセンスが……最悪(苦笑)。
パッケージデザインが、敢えてウェザリングされたものになっている点も注意ですね。パッケージ写真をよく見ればわかりますが、開封した際にパッケージの汚れか、印刷工程のミスかと勘違いしてしまう人もいるのでは? そうした全体のセンスは、ちょっとイマイチかなぁ。
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