情報錯綜は相変わらず続いているものの、いろいろ判明してきた事実もあるので、いったんまとめ書きしておこうかと。基本的には自分用の覚え書きなので悪しからず。
事故発生時はテレビ朝日『スーパーモーニング』を見ていたため、第一報はテロップで知りました。その後は各局の報道特番を夕方まで見続けため、ある意味、リアルタイムで物事が進行していく様を見続けることに。。。
まずは状況整理。
- 該当列車/JR福知山線5418M(207系7連)・宝塚09:03発(快速)同志社前行
- 乗客/約580名
- 事故発生/午前09:18頃。塚口−尼崎間、第一新横枕踏切より塚口寄り100メートル付近。300R右曲線。
- 列車運転士/高見隆二郎(23)、同車掌/松下正俊(42)
- 同列車は伊丹駅で約40メートルのオーバーラン、1分30秒延発。塚口駅通過時には1分延。
- 伊丹−塚口−現場間はほぼ直線で最高速度制限120km/h。現場カーブは70km/h制限。
- 脱線した列車は線路に隣接するマンションを直撃し、1両面はマンション1F駐車場にめりこみ大破、2両目は“く”の字型に折れ曲がってマンション側壁〜正面にぶつかり大破、3両面は180度回転して停止、4・5両目は脱線。
といったところでしょうか。
JR西日本によると、現場カーブの物理的な脱線速度は133km/h。ただ、これは単なる脱線というより、この速度以上では脱線転覆するという数値でしょうね。地下鉄日比谷線事故の例からもわかるように、時速40km/hでも列車は脱線するのだから。また、現場の保線状況、レールの摩耗状況からして、実際の脱線転覆速度は理論値の133km/hより下がると思われ。
いっぽう、207系の最高速度は120km/h。こちらも、120km/hでリミッターが効くとか、それ以上は出せないものではないので、現実には130km/hプラスアルファまでは出るでしょう。
で、様々な検証から列車はカーブに100km/h超で進入した可能性が高く、果たしてそこで何が起き、大惨事となったのか…の原因追及は、今後の検証を待ちたいですね。現時点であーだこーだ言っても仕方ないですし、レールに残る粉砕痕も含め、おそらく複合的な要因が考えられるので。
ただ、鉄道アナリスト・川島令三氏の持論でもある、軽量化台車による不安定走行時の危険性が、何らかなの形で作用したのかどうかは気になるところ。各方面から危険性を指摘されながらも、確たる立証ができないためにうやむやとなっている事象ですから。
*JR西日本公式サイトより
JR宝塚線塚口〜尼崎駅間における脱線事故についてのお詫び
4月25日、JR宝塚線(福知山線)塚口〜尼崎駅間で発生した脱線事故におきまして、お亡くなりになられたお客様とそのご遺族の皆さまに対しまして深くお詫び申し上げますとともに、お亡くなりになられたお客様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
また、負傷されたお客様におかれましては、心からのお見舞いとお詫びを申し上げますとともに、一日も早いご回復を心からお祈り申し上げます。
弊社といたしましては、まず、お客様の救援活動などの対応が最優先と考え、警察・救急などの関係機関に全面的に協力しているところであります。
事故原因につきましては、救助活動の後、関係機関による調査が行われることになっておりますが、この点につきましても全面的に協力してまいります。
お客様の安全を守るべき鉄道事業者として、今回の事態を極めて重大なことと真摯に受けとめ、事故の再発防止に全力をあげてまいります。また、被害にあわれたお客様、ご遺族、ご家族の皆さまには誠心誠意対応させていただく所存です。
さらに、ご利用のお客様にはたいへんご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。
重ねてではございますが、会社を代表いたしまして謹んでお詫び申し上げます。平成17年4月25日
西日本旅客鉄道株式会社
代表取締役社長 垣内 剛
【列車運行情報】 平成17年4月26日
JR宝塚線 脱線事故 運転見合わせおよび振替輸送などについて4月25日午前9時18分頃、JR宝塚線尼崎〜塚口駅間の踏切付近で発生した脱線事故のため、尼崎〜宝塚駅間で列車の運転を見合わせています。復旧までには相当の時間がかかる模様です。現在は、次の区間で振替輸送を行っております。なお、その他の線区(JR神戸線、JR京都線)は一部の普通電車が運休となるほかは、ほぼ正常に運転しています。
また、明日(4月27日)につきましても、同様の区間で始発から振替輸送を行います。
<他の鉄道会社による振替輸送>
大阪・宝塚間(阪急電鉄利用)
三ノ宮・三田間(神戸高速、神戸市交通局、北神急行、神戸電鉄利用)<JRによる振替輸送>
山陰線・加古川線・播但線経由でご乗車できます。
(パスカルをご利用のお客様は、振替区間においても特急列車自由席にご乗車できます。)
(その2へ続く)
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