金本の連続フルイニング出場記録が途絶える

[Sports] BaseBall

 阪神・金本が自らスタメン落ちを申し出て、世界記録を更新中だった連続フルイニング出場記録が1492で途絶えることに。
 
 正直、ようやく…か。という心境。
 開幕からの打撃不振は元より、あの守備は悲惨でしたからね。前日の試合で送球を地面に叩きつけるという失策=失態を演じたことで、ようやく決心がついたのか。スポーツ紙に掲載された「チームに迷惑がかかる。特に投手陣に…」という本人談話は、まさにその通り。
 以前にも(2009年10月9日の日記で)書いたように、故障を抱えた金本の左翼守備は、言うならラミレス並み…。先日の巨人戦でも、平凡なレフトフライで3塁ランナー・ラミレスが楽々とタッチアップ。ホームへの返球すらできない状況は、あまりと言えばあまり。スコアリングポジションにランナーがいて、左翼に打球が飛べば終わり。これではバッテリーの配球にも影響してしまう。
 当然、ラミレスぐらい打ってくれなければ釣り合いが取れない。にも関わらず、まともにバットも振れないのでは…。
 金本が4番に座ることで打線が落ち着き、チームの精神的な要であることに疑いの余地はない。阪神ファンなら、誰でもわかっていること。ただ、それを差し引いても、現状での出場はあり得ない。相手バッテリーの攻めを見ていても、「金本は安パイ」的な意図が見えるようでは…。5番・新井、6番・城島、7番・ブラゼル、それに1番・マートンが好調なのでそれなりに打てているとは言え、打線が完全に分断されているのは明らか。3番・鳥谷の不振にしても、4番・金本の前で相手が鳥谷に全力投球できるから、という側面が無視できない。

 鳥谷に関しては、いい加減にしろよという思いがないわけではないけれど。
 プロ入りして何年経ったら、開幕に合わせて調整できるようになるんだと。WBCに出場するわけでもなく、優勝して日本シリーズまで戦い、ボロボロになるわけでもない。にも関わらず、終盤戦にならないとまともに打てないシーズンを何年続けるつもりなんだ。(ショートとしては)さほど強肩でもなければ、守備範囲も広くはない。「ショートのレギュラーを確約されるレベルの選手じゃない」と言われても致し方ないと思う。

 それはともかく。
 金本にフルイニング連続出場記録がある以上、ベンチがそれを止めることは事実上、不可能。他の選手がそれを言えるわけもない。金本自身が決断し、言い出さなければコトは進まない。誰にとっても不幸なことだ。ボロボロの限界まで達して初めて…という金本流の美学はわかるけれど、正直、遅すぎた決断だと思う。
 とりあえずは代打出場で、連続試合出場記録だけは続ければいい。それだって立派な勲章なのだから。
 
 代わりの左翼には。。。せめて相手の先発が左投手のときは、浅井を使ってやって欲しい。去年、あれだけ頑張ったのだから。このまま埋もれさせてしまうには、あまりに惜しい選手だもの。

 阪神の成績が伸び悩んでいる要因に、先発投手陣の不安が挙げられるのは当然のこと。同時に、と言うか投手陣の成績にも無関係ではない守備力の低さが、大きく影響しているのではないかと思う。
 今年のチームはダイナマイト打線(古いね)、85年の再来などと言われているけれど、当時のチームとは大きな違いがある。それが守備力。
 1(右)真弓、2(中)北村(弘田・吉竹)、3(一)バース、4(三)掛布、5(二)岡田、6(左)佐野(長崎)、7(遊)平田、8(捕)木戸。
 この85年のオーダーと守備力を比較すると、捕手の木戸と城島は互角だとしても、他の全ポジションで現チームのほうが劣る。当時は今ほど守備力が重視されず、他チームの守備力がそれほど高くなかったこともあり、弱体投手陣を打撃&守備の両面からフォローできていた。が、現チームの守備力は、お世辞にも12球団で上位とは言えない。どのポジションもギリギリ及第点…な守備力で、投手陣に好投を期待するのも酷な話だ。

 もうひとつ言えば、犠打の数も大違いなのだけれど。
 85年の打線は、犠打数がリーグトップ。2番、7・8番のバントも目立ったし、何より中軸の犠飛が多かった点は見逃せない。一発打線でフライが多かった結果ではあるものの、ランナーが次の塁に進むことで、打線の迫力がさらに増す結果となっていた。
 それに比べて現打線は…。相手チームの外野守備が当時と比較にならないとは言え、犠飛が少ない。どうせ強力打線を売りにするなら、無理矢理の進塁打を意識して内野ゴロを打つより、思い切り振って犠飛にしてくれ。それだけ相手バッテリーの(一発への)警戒が強まり、打線の凄みも増す。そんな風に思うファンも多いのでは。
 何と言うか、良くも悪くも、もっと思い切って野球をしてくれ。それでダメでも、それが阪神。でしょ?

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