(*2018年10月18日:更新)
2018年6月22日から運航を開始したばかりのシルバーフェリー:宮古-室蘭航路が、早くもテコ入れに…? 10月6日からダイヤが改変され、南行便のみ八戸に寄港するとのこと。
プレスリリース(リンク先が消滅)の内容を要約すると、こんな感じ。
- 6月22日に開設した宮古/室蘭航路につきまして、更なるサービス向上の為、南下便のみ八戸へ寄港させ、併せて運航ダイヤ改編を行うことと致しました。
- ダイヤ改編の開始日 2018年10月6日(土)20:50室蘭発より
- 日曜の室蘭発及び月曜日の八戸・宮古は毎週運休とする。
- 現ダイヤ: 北行き/宮古08:00-18:00室蘭 南行き/室蘭20:00-06:00宮古
- 新ダイヤ: 北行き/宮古09:25-19:25室蘭 南行き/室蘭20:50-03:30八戸04:00-07:55宮古
南行便は、苫小牧-八戸航路の夜行便を補完するカタチですね。その是非はともかく、宮古を基盤とした運航スタイルでは航路を維持できないと、運航会社自身が認めてしまったような…。
聞くところによると、狙いだったはずのトラック利用が伸び悩んでいるのだとか。ダイヤ改変と八戸への寄港で、需要が伸びるのでしょうか。
そもそも、新航路の開設からわずか3ヶ月強でダイヤ改変と寄港地の追加って、当初から構想を見誤っていた証なのでは?
北行の宮古発が1時間半ほど遅くなり、南行の宮古着が2時間近く遅くなったため、トラック以外の一般利用はしやすくなったといえそうです。
例えば北行の宮古発08:00は、宮古に宿泊しなければ利用が難しいダイヤでしたからね。盛岡からの都市間バス(岩手県北バス)第1便が宮古駅着08:00なので、今回のダイヤ改変で盛岡からも利用可能に。盛岡駅発が05:45と超早いなど、実際の利便性は別問題ですが。
逆に南行の宮古着も、現行ダイヤの早朝06:00着では、どこへも行けない、何もできないパターン。08:00着なら、観光ベースにも利用しやすいのでは?
ただ、盛岡への都市間バスに設定されていた、宮古港始発のフェリー連絡便(宮古駅経由・盛岡駅行/宮古港06:40-盛岡駅09:20)は廃止に。同便は10月7日から宮古駅始発に変更され、フェリーの新ダイヤに合わせた連絡便は設定なし。実は宮古駅と宮古港を結んでいたシャトルバスも、ダイヤ改変直前の10月4日時点ですら「バス会社と協議中です」。ダイヤ改変後も運行されるのかどうかは不明です。
宮古駅と宮古港を結ぶバスは、別ページに記載がありました。「新ダイヤに合わせて」などの記載は一切ないため、わかりにくい…。
- 宮古駅08:15-08:25宮古港フェリータミナル
- 宮古港フェリータミナル08:30-08:40宮古駅
ちなみに室蘭港側の新ダイヤ用・路線バスは、ダイヤ改正から2週間近く経過した10月18日になっても「バス会社と協議中です」。運行時間帯が旧ダイヤより1時間ほど遅くなり、他の一般利用が見込めないことも事態を難しくしているような。運行する道南バスも、路線バス事業は厳しいですからね。
宮古と室蘭のフェリー運行に対する温度差も、何となく感じられるような…。
シルバーフェリーが地元との協議ナシに、独断専行でダイヤを改変したのでは? てな背景も見え隠れします。
せっかく新たな航路が開設され、三陸・宮古の復興にも一役買うのではと注目されていただけに、先行き不透明な印象を与えてしまったことは残念だとも。長距離フェリーに追い風が吹いていることは確かなので、その流れに、逆行するような形にならないことを願いたいですね。
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