大阪高知特急フェリー、事業廃止

[Traffic] Misc

 大阪(南港)と甲浦・高知とを結んでいた大阪高知特急フェリーが、6月30日をもって事業廃すると13日に発表。
 マリンエキスプレス:京浜航路の休止に続き、長距離フェリー受難の時代を思わせるニュースが続きますねぇ。
 この2航路の廃止で、高知県内に入港する長距離フェリーは皆無になってしまったと。大赤字を垂れ流す橋ばかり作るから、こんなことに…。

 フェリーは長距離航路だけでなく、中距離便も減りましたからねぇ。原付二種乗りで「高速なんか使えねーよ!」な自分には、厳しい。
 四国と関西を例にとっても、徳島と関西を行き来するなら、和歌山経由の南海フェリーしか手段がないわけで。かつては大阪と徳島を結ぶフェリーが何航路もあったのに、その航路を潰した大鳴門橋が高速道路(神戸淡路鳴門自動車道)だけですからね。しまなみ海道のように、歩行者・自転車・原付バイク(125cc未満)用の一般道を併用する配慮があっても良かったはずなのに。
 もともと航路がなかった徳島-淡路島間にしても、せっかく橋を架けたのに高速道路専用ではね。地域間振興の効果も、半減でしょ。

 かつての関西-高知間は、室戸汽船が神戸-甲浦-あしずり(土佐山田)間にフェリーを運航していました。こちらも神戸淡路鳴門自動車道の開通を機に廃止となり、1998年4月から第3セクター:高知シーラインに生まれ変わったものの、阪神淡路大震災の影響で神戸港から大阪南港に発着地が変わるなどした後、業績不振で廃止に。
 この航路を吸収する形になった大阪高知特急フェリーも、延長運航していた高知−あしずり間を早々に休止。本来の航路だった大阪-(甲浦)-高知間でも経営不振が続き、今年3月には自己破産手続きに。航路継承者を探すための暫定措置として、高知地裁から6月末日までの運航継続猶予を与えられてきました。が、結局は、航路継承の目途が立たずに廃止へ。
 以上が簡単な経緯ですね。ちなみに、同社の負債総額は41億円だとか。

*大阪高知特急フェリー:公式サイトより

 日頃の、「大阪高知特急フェリー」に対するご愛顧を感謝申し上げます。
 さて、破産者大阪高知特急フェリー株式会社には、破産手続開始決定後も関係各位から航路存続等の申出がなされていたことから、高知地方裁判所から、本年6月30日までの間の事業継続許可を得て、運航事業を継続しております。
 しかし、その後の事業継続につきましては、破産会社の置かれている状況その他諸般の状況が事業継続するだけの材料に乏しいことから、本来の破産管財業務手続に従い事業廃止することと致しました。
 破産会社の、「フェリー運航業務」は、本年6月30日高知港到着便をもって終了となりますので、皆様方にお知らせいたします。
 これまでの、永年に亘りますご協力・ご厚情に対しお礼申し上げます。

平成17年6月13日
大阪高知特急フェリー株式会社
破産管財人 弁護士 岡村 直彦
代表取締役社長 竹田 晴雄

関連記事
  • 大阪高知特急フェリー 航路中断の危機  (2005.06.01/高知新聞)
    (旧リンク先=http://www.kochinews.co.jp/0506/050601headline01.htm)
  • 大阪高知特急フェリー 今月末での廃業を申請  (2005.06.14/高知新聞/2005.06.14)
    (旧リンク先=http://www.kochinews.co.jp/0506/050614headline01.htm)

コメント

タイトルとURLをコピーしました