久々の鉄道ネタ。
2024年7月25日の豪雨災害で不通となり、復旧工事を進めているJR奥羽本線:新庄-院内間が、2025年ゴールデンウィーク前に運転再開となる模様。
ただし、電気式気動車(GV-E400 系)の運用で。
*JR東日本プレスリリース「奥羽本線 新庄~院内駅間 復旧状況と運転の見通しについて」(2024.10.18)
運転の見通し
2025 年ゴールデンウィーク前の運転再開を予定しています。
運転再開時には、サステナブルで災害を受けてもより早期復旧が可能となる鉄道として、
電気式気動車(GV-E400系)を導入し、電車線(架線)設備を順次取り外します。
※降積雪状況などにより、運転再開時期が変更となる場合があります。
※一部区間では電気式気動車に加え、従来の気動車(キハ110系)による列車の運行も検討して
います。
磐越西線の会津若松-喜多方間では既に実施された「(東北地区の)不採算路線の“非電化”化」が、災害不通・復旧タイミングに乗じて進み始めたのでしょうね。
今回は不通となっている新庄-院内間のみですが、列車運行や車両運用を考えれば、いずれ新庄-大曲間まで架線設備を撤去し、気動車運用化されることは明白かと。
院内の変電所も、他変電所を増強することで廃止されそうな。
特急・新幹線が走らない東北地区・交流電化区間の気動車化は、わからないでもありませんが。
ただ、災害復旧のタイミングに合わせて「サステナブルで災害を受けてもより早期復旧が可能となる鉄道」を名目にするとは、JR東日本も相変わらず腹黒い…。
GV-E400系は運用予定に製造が追いつかないともいわれますが、津軽線の廃止で余剰となる車両(秋田配置)を奥羽本線に回すのでしょう。津軽線への送り込みも不要となり、運用には余裕が?
とはいえ減便しなければ車両不足に陥りかねず、キハ110系の運用にも含みを持たせたと。このあたりは、同じく2024年7月25日の豪雨災害で不通となっている、(キハ110系で運行される)陸羽東線の動向も影響してきそう。
新庄-大曲間が気動車化されれば、「特急・新幹線が走らない東北地区・交流電化区間」で残るのは東北本線だけ。同線の一ノ関以南(以西)は都市間路線整備も進んでいるため、一ノ関-盛岡間の岩手県内・盛岡地区がどうなるか。
製造開始から30年を経た701系の老朽化問題も視野に入れつつ、JR東日本としては、東北地区の大掛かりな構造改革を進めたいところかと。不採算路線の廃止も含め、余談を許さないところですね。
*関連記事
- 読売新聞「大雨被害の奥羽線・新庄―院内、非電化で復旧へ…電気式気動車を投入へ」(2024.10.18)
JR東日本東北本部は18日、7月の記録的な大雨の影響で運休となっている奥羽線新庄(山形県新庄市)―院内(秋田県湯沢市)間に、ディーゼルエンジンで発電した電力で走行する「電気式気動車」を新たに導入すると発表した。同区間はこれまで電車が走っていた。架線設備を順次撤去し、2025年ゴールデンウィーク前の運転再開を目指す。
同本部によると、同区間では26か所で土砂が流入したり、盛り土ののり面が崩れたりした。現在も復旧工事が行われている。電気式気動車は、架線が不要な分、災害時の早期復旧につながるという。
福島―青森間を結ぶ奥羽線では、これまで秋田県内の秋田―東能代間や青森県内の弘前―青森間で、電気式気動車が導入されている。
導入する車両の数や再開時期など詳細は、同本部が今後発表するという。
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