仕事で使っていた録音用MDの調子が悪くなってきたため、ボイスレコーダーを導入することに。
MDというフォーマット自体、既に半ば死に体と化していますからね。ここ数年間は販売価格も横這いで、録音用ポータブルMDは2万円台前半が相場。
それなら、内蔵メモリ容量が増えて価格が下がり続けているボイスレコーダーのほうが、お得じゃないかと。1年ほど前までは内蔵メモリ容量＝録音時間が不満だったものの、今年になって1GBモデルが普及し、購入しやすい価格になってきましたから。
候補機種となったのは、オリンパス：Voice-Trek V-51、ソニー：ICD-SX77の両1GBモデル。
機能面や本体操作の使い勝手ではICD-SX77のほうが良さそうだけれど、市場価格はV-51のほうが4,000円ほど安い。デザインや本体のコンパクトさもV-51のほうが魅力的。かなり悩み、両社のカスタマーセンターにいろいろと質問した結果、V-51に決めました。
いちばん気になっていたファイル名の変換（日本語ファイル名化）は、PCに転送した上で変更し、本体に再転送する方法で両モデルとも可能。本体の小さなボタンでファイル名を変更しなければならないポータブルMDに比べれば、むしろ楽ですね。
ただ、こうした作業が可能なのかどうかが、WEBやカタログでは判別できないんですよね。ソニーのサポセンは電話口ですぐに可能と返答されましたが、オリンパスはカスタマーセンターの話が二転三転。結局は「できます」となったものの、たまたま知人が購入したV-41でテストしてみるまでは、納得できなかったり。しっかりして欲しいですね。
ビジネスユースでありながらオーディオ製品としての側面も持つ、中途半端なポジション故かもしれませんが。ボイスレコーダーはあくまでビジネスユースで、ミュージックプレイヤーは別製品という棲み分けができているソニーとの違いを感じさせられたり･･･。
また、長いファイル名が液晶表示画面に収まりきらない場合、（両モデルとも）ファイル名がスクロール表示されることも、問い合わせなければわかりませんでした。WEBやカタログの商品説明が物足りない点は、両社共通ですね。ビジネスユースでは、そうした細部まで納得した上で導入されるはずなのに。
さて、V-51の使用感は…。
うーん、便利（笑）。
不満点は、小さすぎて壊れそうなことが怖いだけ（苦笑）。
録音は、録音ボタンを押すだけ。自動的に新ファイルとして記録されます。ディスクを読み込み、TOCを読み込んでからでしか動作しないMDに比べ、録音開始がスムーズで。この少しの間に、けっこう苛立つ場合もあったんですよね。
また、TOCを書き込んで初めてディスクに保存されるMDでは、その書き込みに失敗し、録音データが全消滅という、泣くに泣けないこともありました。ボイスレコーダーなら、そうした不安もなし。
MDに比べて不便なのは、設定した時間毎に、自動的にインデックスを打ち込む機能がないこと。録音後は任意の位置にインデックスを打ち込むことはできるので、慣れれば事後対応で問題ないかも。
内蔵マイクの性能にも驚きです。小さな内蔵マイクだけに、指向性や感度の低さは覚悟していたんですけれどね。通常使用なら、外付けマイクは必要ないかも。
音質も問題ないですね。最高音質（圧縮率がもっとも低い）のステレオXQモードでも十分な容量（17時間40分）を持つ1GBモデルにしたのですが、下位モードのステレオHQ（35時間25分）でも、実用上は十分。圧縮を感じる音質に違和感がないわけではないので、長時間聴き続ける場合は耳疲れしそうだけれど。
購入店は、ベスト電器の楽天市場店：イーベストPC・家電館。
販売価格は14,509円（税込）。楽天市場ではほぼ最安値で、クレジットカードでも同価格、送料も無料なことを考えると、各ネット販売店の中でも最安値に近い。納期が「2週間以上」と表記されていたものの、実際には4日で届きました。
＊追記
使用していて気づいたこと。
録音中に電池が切れると、その時点までのファイルが自動的に保存されるんですね。電池を入れ替えて再び録音を始めると、新ファイルとして記録される。この機能はすごく便利で、助かります。
MDの場合は、録音途中で電池が切れ、TOC書き込みができずに全て吹っ飛ぶという、泣ける事態に何度も遭遇しましたから。
また、こうして2つのファイルができてしまった場合に便利なのが、ASF、WMV、WMAファイルの結合に対応した（フリー）ユーティリティーソフト：Asf Tools。分割されたファイルをPCに転送し、同ソフトで結合してファイル名を変更。そのファイルを本体に書き戻せば、整理し直せます。ファイルの結合点にも違和感はなく、超便利です。
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