旅にっき 【2005.07.30-08.02/徳島〜和歌山】 *PART2

 ココナッツJr.のイベントを見るため徳島へ。四国アイランドリーグの試合も見つつ、徳島〜和歌山をプチ旅。往復は青春18きっぷを利用。


 2005.07.31

 徳島

この日の行程

 この日はホテルのレンタサイクル(無料)を借りて、夕方まで徳島市内を探訪。
 レンタサイクルと言うより“貸し自転車”と言ったほうが正しいようなボロボロの自転車で、こぐたびにギーコギーコと音をさせながら…(苦笑)。鍵も壊れていたけれど、ホテルのおじいちゃんいわく「大丈夫、盗られないから」。ま、確かに盗られませんでしたが。。。
 で、まずはコインランドリーで洗濯を(^^;; と思ったものの、ホテルで教えられた場所に行ってもコインランドリーなど影も形もナシ。知らない街でコインランドリーを探すのって、苦労するんですよねぇ。徳島のホテルでは、コインランドリーを館内に設置しているところがほとんどないもので…。
 結局、周囲を走り回ったものの発見できず、諦めて徳島城趾へ向かうことにする。


【↑市内を流れる福島川の河畔は、遊歩道として整備中】

 徳島城趾に建つ徳島市立徳島城博物館は、関ヶ原の戦いの後に阿波一国の領有を安堵された蜂須賀家の歴史と、その後の徳島藩の歩み、室町・鎌倉時代の阿波水軍の資料などを展示しているもの。

徳島城・徳島藩

 南北朝時代に築かれた小城がその始まりとされ、当時は渭山城と称されていたもの。
 その後は阿波の豪族の居城となり、天正10年(1582年)に長宗我部元親が四国を平定した際には、阿波国もその支配下に置かれる。天正13年(1585年)の豊臣秀吉による四国征伐で、長宗我部氏は追放、秀吉は阿波一国を家臣の蜂須賀正勝に与えた。正勝は老齢だったため、実際の城主、阿波18万石の大名には子息の家政が赴任し、徳島城の築城に着手した。
 徳島城の築城工事は従来の渭山、寺島2城を併合する形で行なわれ、内堀と外堀には河川を利用、標高約61mの城山に本丸・東二の丸・西二の丸・西三の丸を階段状に配して築城された。その築城には、豊臣秀吉の命により、伊予の小早川隆景や土佐の長宗我部元親、比叡山の僧侶などが支援し、天正15年(1587年)に完成。徳島城は蜂須賀正勝を初代として、蜂須賀氏15代の居城として明治維新を迎える。
 なお、蜂須賀家政の嫡男至鎮(よししげ)は元和元年(1615年)、大坂の陣の軍功により淡路一国8万国を加増され、以後、蜂須賀氏は阿波・淡路26万石の大名となる。


【↑(左)徳島城鷲の門。内部は公園になっている】


【↑公園の奥、表御殿跡に建てられた徳島城博物館】

 博物館は城山南麓の御殿跡に建てられ、建物も表御殿を模していてなかなか凝ったもの。周囲は藩主や家臣の居住エリアでもあったところ。  このテの公営博物館にありがちな、資料展示以外にあまり能がない…ものを想像していたところ、意外に良くできていたかも。展示資料自体に驚くべきものはないものの、来館者を飽きさせないような配置が考えられ、館内もキレイで広い。城下を再現した精密な模型、古地図などの資料が充実していて、当時の徳島城の大規模な様子がよくわかる。
 また、途中でボランティアの解説員の方が声を掛けて下さり、いろいろ説明を聞くことに。親切に教えてもらえるのはいいけれど、解説員の方の嗜好がかなり文化・商売寄りで、政治や歴史寄りのこちらの嗜好には今ひとつ合わなかったのは残念。ある程度の歴史知識がある人間からすると、こーゆー解説を受けて楽しめるかどうかは難しいところですね。ものすごくハマる、「ほぉぉぉ!」というケースもあるだけに。。。


【↑記念スタンプ用の台紙が用意されているのは親切】

 この日の天候は朝からしとしと小雨模様。雨宿りの意味もあって館内でのんびりしていると、よーやく雨が上がったようなので、隣接する旧徳島城表御殿公園もブラブラ。博物館の入場券を持っていれば無料で入園することができる。
 また、天守跡などがある城山頂上には徒歩15分ほどで上れるようだけれど、天候がはっきりしないこともあってパス。


【↑表御殿庭園 (左)庭園から博物館を見る (右)博物館側から見た庭園】

 考えてみれば、一年前に徳島を旅した際には、市内はほとんど出歩いていない。なわけで、徳島市へ来た観光客の99%が訪れると思われる(苦笑)、阿波おどり会館にも行ってみることに。


【↑途中、両国橋のたもとで屋外イベントを見かける】

 一年を通して阿波おどりに触れられるよう開館したというこの施設。行ってみると、やはり日曜ということもありけっこうな混雑ぶり。徳島市立徳島城博物館を入館者はほとんどが県内近郊の人だったようだけれど、こちらは見るからに県外観光客ばかり(^^;;
 また、この阿波おどり会館は市内を一望できる眉山の麓に建てられ、館内から眉山頂上への眉山ロープウェイに乗れるようになっている。当然、入館料+阿波おどり実演+ロープウェイのお得な割引セット券なるものも売られていて、商売上手ですねぇ(^^;; 観光バスでやってくる観光客には、うってつけの施設でしょう。


【↑阿波おどり会館。左手上方にそびえるのが眉山】

 さてどうしようかな…と思いつつチケット券売機を見ると、なぜかセット券が買えないようになっている。ん? と思って係のおねーちゃんに尋ねると、この日は“開館まつり”で、阿波おどり実演が無料で見られるという。よくわからないけれど、無料なら見てみよっか。。。館内のミニ博物館《阿波おどりミュージアム》だけ見ればいいかなと思っていたのだけれど。
 ちなみに、通常料金だと、ミュージアム入場料\300、阿波おどり実演\500、ロープウェイ往復\1,000。これが、3つのセットだと\1,500、ミュージアムとロープウェイのセットだと\1,100。この日はミュージアムと阿波おどり実演が無料なので、「ロープウェイ\1,000だけですべてOKですよ♪」と言われ、ついつい買ってしまった(^^;; 別に、眉山に登っても意味ないと思うのだけれど。。。
 実演まではまだ時間があるので、先にミュージアムをのぞいてみると…うーん、これは予想以上に小規模だ(苦笑)。てか、これで入場料\300を取るのは暴利だよなぁ。まぁ、ここだけ見て帰る人などほとんどいないのだろーし、ネタが踊りだけでは、何をどう展示すれば充実するのかというのも難しいところ?

 さて、30分ほど前に実演会場となるホール入口に行ってみると、既に長蛇の列ができ始めている様子。念のため尋ねてみると、午前の部では入りきれない人もいたとかで、仕方なく並ぶ。並ぶの、嫌いなんだよなぁ。列が長くなったためか予定より少し早めに開場され、適当な席に座る。開演時にはほぼ満席で、なかなかの人気ですねー。


 で、肝心の実演のほうは…。
 いや〜、なかなか面白かったです♪ 40分ほどの時間ながら、長くもなく短くもなく、構成がよく考えられていますね。踊りの基本パターンから応用まで、わかりやすく解説してくれて、楽しみながら理解できる仕組み。これで\500なら、例え無料でなかったにしても見る価値は十分かも。どうせ見せ物的なもので大したことないだろう…とタカをくくっていたら、すっかりハマッてしまいまつた(^^;;
 これが実際に屋外での阿波おどりになると、すごいんでしょうねぇ。。。一度は見てみたいとは思うものの、期間中は市内の宿がまず取れないらしいので、難しいだろうなぁ…。
 なお、ここで“開館まつり”の説明があり、開館日が7月31日のため、毎年7月の最終日曜日を開館記念日のまつりにしているのだそう。今年は開館6周年記念日だとか。「皆さん今日はタダだとわかっていらっしゃたようで…(笑)」などと言われても、こっちはたまたま、偶然この日に来ただけなんですが(^^;;


【↑(左)演奏の人たちは舞台袖に (中)最後は観客参加 (右)上手な人には表彰も】

 そんなこんなで阿波おどりを堪能(?)した後は、眉山ロープウェイで眉山山頂へ。。。うーん、こちらは良くも悪くも予想通り、フツーの山でした(苦笑)。まぁ、それなりの景色ではありましたが…。山頂ではちょうど雨も降ってきたので、周囲を一回りしただけで引き返すことに。


【↑(右)眉山(びざん)山頂から見た徳島市内中心部】

 ロープウェイで阿波おどり会館まで戻ると、雨はまた上がったよう。夜は羽ノ浦へココナッツJr.のイベント(羽ノ浦納涼祭)を見に行くつもりなので、天候回復は有り難い。念のため主催の商工会に電話してみると、この天気なら大丈夫とのこと。
 なわけで、安心して洗濯ができるぞと(苦笑)。今度こそコインランドリーを探さなければ…と、阿波おどり会館周辺の繁華街を自転車で走りまくる。が、見つらないんだなぁ。コンビニや交番で尋ね尋ね、よーやく行き着いたのは、新町川の南側2本目の広い通り、紺屋町交差点から一つ目の交差点付近。斜め向かいにはトヨタレンタカーの営業所があったはず。ここ、昨年泊まったホテル野上屋からも徒歩数分の距離だなぁ。
 かなり裏寂れた店内には、店主らしき人の描いた絵が何点も飾れていて、人なつこいブルドッグがまとわりついてくる。周囲はホテル街だし、館内にコインランドリーのないホテルが多いので、けっこう商売になるんでしょうね。
 で、洗濯している間に腹ごしらえ。お目当ての徳島ラーメン店、東大大道本店に行ってみると、日曜はお休みらしい(T_T) 仕方なく、昨年も食べた両国橋の近く、阿波屋でラーメンを食べることに。味は変わってませんね〜。

*(旅にっき 【2004.07.23-08.02/九州→四国→静岡】 *PART2参照)

 洗濯も無事に終え、いったんホテルに戻って準備をした後、最寄りの阿波富田駅から牟岐線列車に乗って羽ノ浦へ向かう。日曜と言うこともあり列車はガラガラ、ボックスに足を投げ出しての〜んびり。のどかな田舎の風景を眺めつつ、旅気分に浸りますた。そう言えば牟岐線はまだ全線乗車していないんですよねぇ。なかなか機会がないのだけれど…。
 ちなみに、阿波富田駅は羽ノ浦からの帰りにも利用したので、これで4回目の乗降…徳島駅より利用回数が多いんですが。。。

 阿波富田駅前からまっすぐ国道に出て、ホテル方向に左折してみると、すぎにラーメン店・桂花が。ネットで調べた際に見覚えのある店だけれど、こんなところにあったのか。。。阿波富田駅を利用する際はいつも線路沿いの路地を歩いていたので、気づきませんでした。
 ちょっと空腹気味ではあるし、せっかくなので入ってみよう。って、徳島に来た際の食事は、これまですべてラーメンなんですが(苦笑)。
 ネット情報通り、出てきたのは徳島ラーメンとは言えない九州風とんこつラーメン。それも薄味で長浜風ですね。塩ラーメン風でもあるのが珍しいものの、うーん、正直、イマイチ。店内は小ぎれいで、最近流行のお洒落な味系ラーメンではあるかもしれないけれど…。わざわざ余所者が徳島で食べるラーメンではないですねぇ。閉店の早い徳島市内のラーメン店にあっては、日曜の22時近くでも開いているのは有り難いかもですが。
 ちなみに、塩は瀬戸内海の天然塩で、熊本ラーメンの桂花とは無関係。

 うー、食い過ぎ(^^;;
 再び、ビジネスホテルパレス21にインして連泊。