旅にっき 【2004.01.03-08/東北】

 2004.01.06

 古遠部温泉

 津軽湯の沢駅から乗り込んだ送迎車は、碇ヶ関関所前で国道7号線と分岐し、小坂方面へ向かう国道282号線に入る。
 そこからさらに、林道(山道です)に入って登ること約1km。除雪されていることが奇跡のような道だと思ったら、宿のご主人が自力で除雪されているとのこと。ご苦労様です。山の湯を守っていくのは大変なんですよね。

*注
 基本的には碇ヶ関村(合併で現在は平川市)が除雪してくれるものの、除雪は村の中心部の積雪量で決まるため、温泉のある山間部のみ積雪量が多かったり、夜間〜早朝に大雪が降った場合などは自力で除雪せざるを得ないとか。
 送迎は、碇ヶ関関所前のバス停(弘前から1時間に1本程度のバス便あり)、高速バスの碇ヶ関ICバス停からでもOK。

古遠部温泉への道 古遠部温泉への道_2
【↑ 古遠部温泉への道】

古遠部温泉 古遠部温泉_2

古遠部温泉_3 古遠部温泉_4
【↑ (右)ハイラックスサーフの除雪車。走行12万キロだそう。昔、同じクルマに乗ってました(^^;;】

 山奥の温泉は、昔ながらのひなびた一軒宿。言うなら、山小屋をちょっと立派にしたようなもの。
 渓流沿いのわずかな平地に建てられた全8室の小さな宿で、山間の夕刻をゆったりと過ごす。こんな旅は、久しぶりだな。
 携帯は圏外。部屋のテレビは、NHK、青森放送、NHK-BSしか映りません。

古遠部温泉玄関 古遠部温泉館内
【↑ (左)玄関内部 (右)館内(奥が浴場)】

古遠部温泉客室 古遠部温泉客室_2
【↑ 宿泊した萩の間】

 その湯は、噂通りの素晴らしさ。湯量も毎分500リットルと豊富で、浴槽から惜しげもなくあふれ出していく様がもったいなく感じるほど。浴場の洗い場を、川のように流れていく湯の勢いがまたすごい。呆然と湯を見つめながら、しばし感動…(^^;;
 浴槽は深く、身長180cm超の自分が座るとアゴまでお湯に浸かる深さ。宿の規模からすれば広さも十分で、そこになみなみと貯められた湯が、蕩々とあふれ出しているのだから…。相当な湧出量です。浴場の外の丘を見れば、流れ出した湯で岩盤が真っ茶色に変色している様も目に入る。湯の効能も、かなりとものと思われ。
 写真で(実際にも)石造りに見える浴場と浴槽は、もともと総ヒバ作りだったそう。そこに濃厚な温泉成分が付着し、固まることを繰り返すうちに表面が石膏化したため、石造りのように見えるのだとか。自然の力は、すごいですねぇ。。。
 洗い場には鏡があるだけで、蛇口やシャワーはなし。何をするにも温泉の湯を使いなさいという、昔ながらの浴場ですね。温泉の湯は殺菌効果や洗浄効果に優れているはずなので、本来の温泉宿はこれでいいのです。お節介な温泉が好きな人は、ここに来るべきじゃない。

 この日の宿泊客は、自分ともう1組だけ。ぜいたくな湯をぜいたくに独占しながら、ぜいたくすぎる温泉ボケ気分に浸れました(^^;;
 山間部の宿だけに、部屋や館内はストーブがなければ凍死するのではないかと思うほどの寒さ。にもかかわらず、湯に浸かった後は身体が芯から温まり、ポカポカといい気分♪ 寒いどころか、汗ばむほどでしたから。
 でも、ほとんどの時間帯は、あの湯が無人の浴場を洗い流しているだけなんですよね…。何とも、もったいない…。

 

 
【↑ (右)湯に浸かったタオルが変色…素晴らしい(^^;;】

 日帰り入浴は朝9時〜20時まで。湯の評判からか利用者も多く、18時〜20時頃の浴場は大混雑。翌朝も、9時きっかりに常連さんらしき人たちがやってきました。20時から30分間は清掃タイムなので、宿泊客がのんびり入浴できるのは21時〜朝8時半頃まででしょうか。

 宿のご主人に宿泊状況を尋ねてみたところ、この週はたまたま空いていただけで、4日(日曜)までは満室だったのこと。湯治の本番が始まる1月中旬以降も混雑するそうで、温泉ブームの隆盛、下落とは関係なく人気の温泉なのだと納得しました。

 
【↑ (左)夕食。じゅんさい、きりたんぽ、ホタテの刺身など、青森・秋田県境の温泉らしく両方の味覚が並ぶ (右)朝食】

*宿泊料:1泊2食付き6,600円+暖房費300円(税込)