弘前→黒石→青森
何も考えずに旅立ったため、今後のビジョンはまるでなし(苦笑)。
まずはどう動くか、ガイドブック(るるぶ青森)の最新版でも買って、喫茶店で一服しながら検討しよう。
同誌は家にもあるけれど、さすがに古〜い96年版ではね、ちょっと(^^;;
が…。郵便局で不要な荷物を自宅に送り返した後、駅方向へ歩いてみるも、ないのです。書店が、どこにもない。
駅内のコンビニで尋ねてみると、周辺ではダイエーかイトーヨーカドー(バスセンター併設)にしかないという。雪道を来た方向に戻るのもイヤなので、キオスクに1冊だけあった《るるぶ》をゲット。
でも、今度は喫茶店がない。弘前ほどの都市で、駅構内、あるいは駅前周辺に喫茶店の類がないとは。改装工事中の新駅舎が完成すれば変わるのかもしれないけれど、旅行者が落ち着けるような場所は皆無に近く、ダイエーかイトーヨーカドーへ行かなければ何もできないのだと痛感させられることに。かといって、両店舗に行ってみればどこも家族連れで大混雑。とてもじゃないが落ち着けそうにない…。
結局、バスセンターと駅の間を2往復。いい加減にイヤになってきたところでようやく、路地裏にカフェテラス風な喫茶店を発見しました。
などと無駄な時間を過ごしたため、実際に動き始めたのは14時過ぎ。
この日は青森泊を予定していたため遠くへは行けず、弘南鉄道で黒石へ向かうことにする。弘南鉄道弘南線には、十年前に弘前−田舎館を往復して以来の乗車ですね。田舎館−黒石間の利用は、今回が初めて。
乗り込んだ車両は、東急から移籍してきたもの。内装も当時のままで、つり革の広告は《東急百貨店》(^^;;
【↑ (左)弘南鉄道7000系(弘前駅にて) (右)同3600系(1992年/弘前駅にて)】
【↑ 黒石駅(バスは青森行)】
黒石市街は弘前のような都市部とは違い、車道の除雪はされていても融雪がされていないため、路面はツルツルのアイスバーン。おまけに歩道スペースは雪の山なので、歩くのにとっても苦労します。雪国では、冬季の移動はどこへ行くにもクルマ。徒歩5分の距離でもクルマを使うらしいので、これも致し方なし? 歩こうと思っても歩けないですし、かえって危険ですからね。
で、何はなくともまず郵便局へ(苦笑)。
かつて板留や温川温泉を旅する際に通った黒石ですが、あのときは土日曜で郵便局へ行けなかったもので。
その後は、町の中をとぼとぼ歩く。他に歩いている人など見かけないため、歩けば歩くほど“とぼとぼ”な印象が強くなる。観光ガイドブックにも載っているこみせ通りに行ってみるも、こみせが延々と続く古い街並みを思い描いたイメージとは、ちょっと違う。実際にこみせが続く区間は100メートルほどで、わざわざ見に来る価値があるかと問われれば…。とはいえ、先人の知恵と助け合いの意識には感じるものもありました。
これ以上は歩けないと判断し、ちょうど通りかかったタクシーを拾って農林総合研究センター(現:青森県産業技術センター・りんご研究所)へ。タクシー代:820円。
いわゆる観光スポットとは異なる施設だけれど、併設されるりんご資料館が目的で。
ここには10年以上前にも一度立ち寄っていて、その学術&技術研究的な資料展示に驚いた記憶が。何の予備知識もなくフラリと立ち寄ったため、係員(必ず付き添う決まりだったらしい)による親切丁寧な技術解説にうなづきながら、やたら緊張したことを覚えています(苦笑)。さすが県の研究機関だと、感心したりも。
センターの受付で住所氏名を記入し、係員の方が資料館のカギを開けてくれるシステムは、当時と同じ。ただ、そこから先は「ご自由に…」と、一人にされてしまう。いや、そのほうが落ち着けていいのですが(^^;; 展示内容も、より一般的な、小学校の社会科見学でも使えそうなものに変わっていました。建物も新しくキレイなものに建て変わり、全体の印象が柔らかくなったのは確か。これなら、一般の観光客が訪れてもさほど違和感を感じない?
他に入場者がいないのは、あのときと同じ。以前も今回も真冬の訪問で、そんな時期に訪れる人はいませんよね(苦笑)。
【↑ (左)農林総合研究センター全景 (右)りんご資料館】
【↑ (左)資料館内部 (右)県内産りんごジュース各種展示】
帰りもタクシーを呼んで、駅まで(980円)。
施設の前にはバス停(黒石と板留、温川方面を結ぶ路線)があるものの、2時間に1本程度の本数では使えないっす。
再び弘南鉄道からJR奥羽本線に乗り継ぎ、青森へ。
弘前では1時間近く接続が空いてしまうため、五能線直行列車で川部へ先行し、郵便局を目指してみる(^^;; 川部の川部和泉郵便局は、以前の旅で訪問を試みたものの発見できず、泣く泣く諦めた覚えがあるもので…。地図上では、駅から至近のはずなのだけれど。
あてもなく駅周辺を歩き回ってみれば、駅舎とは線路をはさんだ真裏の位置に、目的の川部和泉局がありました。川部駅の駅舎出入口は反対側にしかないため、駅から数百メートルほど弘前寄りに戻り、陸橋で線路を越え、再び駅方向に戻らなければ到達できない立地。確かに“駅至近”ではあるものの、改札口からはすごーく遠い(T_T) 発見できなかったわけだ。。。
時刻は17時半。貯金窓口は16時までなので、ATMで入金し、郵便窓口でゴム印だけ押してもらおうと思っていたら…。なんとシャッターが閉まっている。ATMも含め、局自体の営業時間が17時までだったとは…。各地での経験から、ATMと郵便窓口は18時までだと思い込んでいたのが迂闊。後に調べてみれば、青森県内の局は大半が17時までの営業なのでした。
*なぜ郵便局へ行くのか…
旅行貯金とはを参照。
かつてなら、黒石から川部へは国鉄黒石線(1984年に弘南鉄道黒石線へと転換後、1988年に廃止)を利用できたのですけれどね。
路線が存続していた頃に、乗っておくべきだった。。。
【↑ (左・中)川部駅 (右)青森駅。特急『つがる』E751系と、ライトアップされた青森ベイブリッジ】