埼玉県日高市のまきばの湯(現:天然温泉 花鳥風月)へ行ってきました。
きっかけは、ETCのマイレージサービス。
3月で「ポイントの有効期限が切れるぞー」てな案内が来たところ、現有ポイントは976らしい。1,000ポイントになると自動還元サービスで通行料8,000円分の還元なのに、このままだと900ポイント=3,200円分か、期限が切れる600ポイント=2,500円分という選択肢しかなくなってしまう。1,000ポイントに足りない24ポイントは、通行量にして1,200円分。それぐらいなら、ちょっと高速を利用しようかと(^^;;
ただし、マイレージポイントは通行の翌月にポイント付加となるため、3月20日の期限切れ時点まで24ポイントを加えるには、2月中に1,200円分の通行をしなければならない。
しかし、1,200円分ってビミョー。外環に2回乗ればいいけれど、それじゃつまらない。ちょっと遠出して群馬や長野の温泉へ行くには、タイヤがスタッドレスじゃない。じゃ、まだ通行したことがない圏央道は? と、周辺の温泉を調べてマッチしたのが、まきばの湯。
関越の練馬ICから圏央道の狭山日高ICまで、通行料1,350円。
狭山日高ICからは10分ほど。(IC周辺はガソリンが安い…!!)
とりあえず看板に従って駐車場に入ってみると、レストランと販売ブースが立ち並んでいる。この温泉はサイボクハムという地元・食肉業者の経営で、敷地全体が同社のレジャーランドのような作りになっている。ハム・ソーセージの手作り体験工房や、パターゴルフ、アスレチックなどもあるらしい。なんかすごい。。やりテの業者さんだなぁ。
やりテなだけでなく、同社のハム・ソーセージは欧州の国際競技会で様々な賞を受賞しているらしい。あまり宣伝にお金をかけず、質実剛健タイプのメーカーだとのこと。温泉施設内の売店にオーナーが著者の養豚関連の書籍や、各種の豚グッズが所狭しと並べられている様にも驚き。なかなか面白いメーカーですねー。
って、肝心の温泉が見あたらないぞ。。実は、レストランや販売ブース、体験工房、小庭園などをはさんだ反対側が温泉なのでした。そちらにも広大な駐車場が広がっていて、自分が止めたのはレストランの駐車場だったと判明。ま、歩いても2分程度だからいっか。それほど広大な敷地だということで(^^;;
肝心の温泉は、サイト上で「品質主義」を謳っているように良いお湯でした。源泉をふんだんに使っているのも良心的で、浴槽はすべて源泉を使用。浴槽だけはたくさんあっても、そのうち源泉利用(=温泉なのは)ちっちゃい浴槽が1つだけ…なーんてスーパー銭湯とは訳が違う(苦笑)。
ただし、どの浴槽も、掛け流しで流れ込む源泉とは別に、湯面の下のほうから加湯されている。源泉は湯温が低く、そのままでは浴用に使えないですからね。浴槽毎に湯温は微妙に変えられていて、好みの湯を選べるようになっていると。全体にぬるめの設定で、長湯に向いてます。
内湯はもちろん、大きな露天風呂から小さな露天風呂、洞窟風呂など、全体のスペースはそれほど広くないながら、巧みに温泉を楽しめるよう工夫されているのもいいですね。個人的には、周囲の騒音がほとんど遮音され、のーんびり自分の世界と湯に浸れる(笑)洞窟風呂が気に入りました。
しかも、めちゃめちゃ空いている!!!
入浴し始めたのは17時頃。フツーに考えればかなり混雑してくる時間帯なのに、はっきり言ってガラガラ…(^^;; 料金が1,500円と(この辺にしては)高いからでしょうが、ある意味、プレミアム的な温泉気分を楽しめる感じ。料金が安くなって混雑するよりは、今のままがいいなぁ。首都圏近郊の温泉で、このゆったり具合はかなりレアでしょう。
18時からは料金が1,000円に下がるものの、利用者は若干増えたかな? と思える程度。売店の人も「平日はこんなもんです」と。「大丈夫なの?」とこちらが心配になってしまうほど(苦笑)。
温泉の経営は収益を度外視し、あくまで施設全体が同社の宣伝手段。温泉はお客様への感謝の一環…そんな印象ですね。全体に「温泉を温泉としてきちんと利用する」という姿勢が貫かれている点にも、好感が持てました。
入浴後は、無料休憩室で一休み。こちらも無人で、広間を独り占め状態(^^;;
隣には仮眠室もあるようなので、次回利用の際には試してみたいところ。
入会金200円を払って、メンバーズカードも作ったことだし。作った当日から入館料が1,200円に割引されまつ。
その後は館内の温泉レストランにて、同社豚肉を使用した定番メニューらしい、とんかつ定食(1,600円)を食してみる。確かにウマいけれど、思ったほどでもないような・・・。まい泉と比べてどうかな? 程度で、付け合わせや定食全体の内容からして、1,600円はやや高いかなぁという印象。
ただ、おみやげに買った(もっとも定番の商品らしい)ポークウインナーは、おいしかったです。説明通りお湯で3分ほど暖めると、絶品! ハムやウインナーのような加工食品のほうが、かえって肉の品質を味わえるのかも。もっと買ってくれば良かった。。。
帰路は、入間〜所沢経由の一般道で。
夜間で道が空いてきたこともあり、(実は回り道な)高速を使った行きと変わらない時間で帰宅。
ただ、昼間の所沢・入間周辺はめちゃ混みますからねぇ。やはり、遠いことが最大のネックだなぁ。
*サイボク楽天市場店
北海道のぬかびら温泉(旅館組合)が、全国で7番目の【源泉かけ流し宣言】を行いました。
温泉再生に向け、様々な取り組みを進めてきた印象も強い同温泉だけに、この宣言で衰退に歯止めがかかると良いですね。
夏場は各施設とも加水しているそうですが、加水せずに湯温を下げる技術も研究していくそう。
まぁ、必ずしも加水がダメで、「かけ流し」が最上級のものだとは限りませんが…。同じ「かけ流し」でも、その装置・施設によっては、浴槽の湯が源泉とかけ離れた泉質になってしまうケースもあるようですから。
*参考:かけ流し神話の虚構を衝く・関温泉と川湯温泉の試みと意義 (日本温泉総合研究所)
なお、これまでに【源泉かけ流し宣言】を行った温泉は、以下の6か所。
(列記は宣言順)
- 奈良・十津川温泉郷 (2004年6月)
- 新潟・関温泉 (2004年9月)
- 北海道・川湯温泉 (2004年9月)
- 大分・長湯温泉 (2006年5月)
- 北海道・摩周温泉 (2006年6月)
- 長野・野沢温泉 (2007年5月)
「なるほど」と思える温泉地ばかりですね。
ただ今後、宣伝目的で「宣言」をする温泉が出てきたりすると…。ちょっと興醒めですね。
本当の意味で温泉を大事にしていく、意欲と姿勢を持つ温泉地のみが、その対象になって欲しいところです。
18日の参議院本会議で、改正温泉法が成立。
2005年5月の温泉法の改正施行(温泉法改正/2005.05.24の日記:参照)に続く、大がかりな法改正に。従来の温泉法は施行が1948年で、近年の「どこもかしこも温泉だらけ」な実態にはそぐわなくなっていましたからね。ようやくの改正といった感じです。
今回の改正温泉法でポイントになりそうなのが、温泉成分の分析と掲示を、10年毎に更新するよう義務づけること。逆に言えば、これまで定期的な更新が定められていなかったこと自体、驚きだとも。
「もともとは源泉100%利用の温泉だったけれど、枯渇したので、最近は真水を湧かしてます」などといったなんちゃって温泉も、これで「温泉」と名乗れる期間が最長10年になるわけです。
違反業者に対しては、都道府県が営業許可を取り消す規定と、30万円以下の罰金が定められる予定だとか。
ただ、それでも抜け道はありそうです。
例えば、「分析更新をした翌年に源泉が枯渇」 → 「その後、9年間は真水を湧かして温泉と偽る」 → 「10年目までに別源泉を採掘し、従来通りの温泉を名乗る」とか(苦笑)。そんなことを言い出せばキリがないものの、10年などと言わず、数年おきの分析更新でなければ、厳密な意味での不正排除など難しいのでは。
ただ、そのためには、温泉専門の公的機関でも作らない限りは無理かと。保健所の現場からすれば、ただでさえ膨大な仕事量なのに、これ以上の業務は無理! というのが実状でしょうし。
実際の施行は今秋からになる見通しで、定期分析の義務付けは2010年1月から。
まだまだ先の話ではあります。
静岡県の金谷−千頭間を結ぶ大井川鐵道・家山駅前に、4月15日、足湯施設・家山の足湯がオープンしたそう。
場所は家山駅から徒歩30秒で、SL急行も停車する家山駅の新名物になるかも。運営する川根町としては、家山に観光客がもっと下車して欲しい、という願いなのでしょうね。川根温泉ふれあいの湯の他はこれと言って観光名所がなく、その温泉も、最寄り駅は隣の川根温泉笹間渡駅(下車後・徒歩5分)ですから。
家山の足湯は、その川根温泉から湯を運ぶそうです。源泉の湯温48.6度に比べ、40〜41度の冷め具合になるとか。フツーの人には、そのほうが浸かりやすいでしょうね。足湯なので、冬場はもう少し高めの湯温がいいような気もしますが。
*開館日・時間:毎週金曜〜月曜 12時〜16時
週末と月曜しか営業していないため、平日旅派としては不便だなぁ。
「草津温泉の4業者に排除命令」というニュースの見出しに、思わず「今度は草津かよ」と思われた人も多いでしょうねぇ。
よくよく報道内容を見ると、白骨温泉や水上温泉でヤリ玉に上げられたような、温泉浴場の泉質偽装云々ではないのですね。土産用として販売されていた天下の名湯 草津温泉 湯の花が、実は湯の花でも何でもない、原油から精製された硫黄に炭酸カルシウムを混ぜた入浴剤だったという話。
その偽物を製造販売し、公正取引委員会から景品表示法違反で排除命令を受けたのは、草津温泉の土産品販売業者:湯本物産、笹乃屋、さつき物産と、旅館のホテル一井。いずれも、公式サイトなどネット上で今回の件に関する謝罪等はなし。
報道では、他にも同製品を販売していた草津温泉の6業者、箱根湯本温泉の3業者が注意を受けたとあるので、同じ偽製品を草津や箱根の「湯の花」としてパッケージだけ変え、製造卸していたのかもしれません。
そうなると、上記4社のオリジナル商品ではなく、共通の製造卸業者が介在していたとも? 逆にオリジナル商品だとすれば、老舗旅館でもあるホテル一井などは弁明の余地なしでしょうが。
湯畑で有名な草津温泉とはいえ、実際に源泉から採集される湯の花は、年間約5000個が限界なのだとか。正規品の通常販売価格が1,500円と高価な理由は、希少価値がある故なのでしょう。500円以下で販売されていた偽物が、いかに格安だったかもわかります。
毎日新聞の記事では、公取委の調査を受けて各社とも販売を中止したとあります。が、ネット通販も行なっているさつき物産のサイトでは、未だに販売中なのですが…。これって、件の偽物でしょ?
【← 通常販売価格:315円。(現在は特別セール価格:210円との記載も)】
*後にサイト自体が消滅したため、リンクは削除しました。画像は、当時の通販サイトから「記録用に」と落としてあったもの。
しかし、おちおち湯の花も買えないんですかねぇ。
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