アジア杯・準決勝 サウジアラビア3-2日本
前大会よりずっといいサッカーをしながらも、敗退。
サッカーとはこーゆーもの、なんでしょうね。
激闘のオーストラリア戦を終えて、モチベーション的にも、体力的にも、ベターな状態とは言えない中での試合にも見えました。対オーストラリアが決まったときから、いつしかそこが第一目標のような雰囲気もありましたからね。その上に、体格的に極端に不利な相手との120分ゲームは、想像以上に選手を消耗させていた…というのは結果論でしょうが。
結果論で言うなら、準々決勝で予想外のオーストラリアと当たることになった日本と、ウズベキスタンとの対戦になったサウジアラビア。この差は明確だったとも。これは運。これもサッカー。
アジア王者の座を日本に奪われた形になっていたサウジアラビアからすれば、打倒・日本が今大会の大きなテーマでもあったはずですし。日本戦に向けてベストな調整をし、十分に研究し、高いモチベーションでそれを実践したのだから、完勝とも言えるのでしょう。
が、スタートがゼロと言うより、大きなマイナスからのスタートだったと思う今の日本代表が、ここまでチームとしての完成度を上げてきたことには正直、驚きました。オシムの高い理想に、着実に近づいてきた実感はあります。前代表には感じられなかった、確かな感触というものが。
と同時に、それを実践していける選手層の薄さもまた、同時に露呈した大会でもあったと。もう一段階の底上げがないと、やはり“上”を狙うのは難しいとも。現状のJリーグを見る限り、厳しい道ではあるけれど…。
オーストラリアの加入、ホスト国である東南アジア各国の底上げ、上位進出が当たり前になってきたウズベキスタンの脅威など、アジア杯の様相もずいぶん変わりましたね。アジア全体のレベルアップが急ピッチで進んでいる印象も。
まぁ、アジア杯で決勝に進出することは、W杯出場より難しいわけですから。
そもそも、これだけ様々な戦術、体格、サッカー文化の異なる国々がごちゃまぜになって戦う大会なんて、世界でも希有ですからね。ある意味、代表にとってもっともタフな大会なわけで。その大会での収穫は、かなりのものがあったんじゃないかと。
少なくとも、結果が残っただけで収穫のほとんどなかった前大会よりはね。