旅にっき 【2003.09.14/弘前】

 2003.09.14

この日の行程

 東京→弘前

 羽田07:20発のANK(エアーニッポン)445便で、大館能代空港へ飛ぶ。
 搭乗口は30番台以降の1階出発ロビー。つまり、飛行機までバス移動。。首都高速を越えてターミナルビルとは反対側のハンガーまで移動し、さらに係留エリアの端に止まっている機体まで、約10分。マイクロバスのような小型タイプのバスがガラガラなので、利用客が少ない路線なんだなぁと思っていたら…機内はほぼ満席。時刻はフライト間際、大型バスに乗り遅れた乗客のためのマイクロバスなのでした(^^;;

 初めて利用する大館能代空港は、搭乗口も1ヶ所だけの典型的なローカル空港。通路や階段には秋田杉が多用され、ガラス張りを多用したターミナルビルも明るくキレイで、こじんまりとした空港ながらなかなかいい雰囲気でした。

 

 ターミナルビルを出るとすぐ、目の前に空港連絡リムジンバス(能代行と鷹ノ巣経由大館行)が止まっている。発車時刻が迫るとビル内に案内放送が流れるのは親切ですね。先に発車した能代行バスはそこそこの乗車率で、ここ大館能代空港(別名:あきた北空港)が秋田県北部へのアクセス空港として開港した意味をも感じさせる。
 もっとも、機内乗客の大半は迎えのクルマや駐車場(に置かれたクルマ)へと消えていきましたが。。。
 いっぽう、こちらが乗り込んだ鷹ノ巣経由・大館行バスの乗客は4組(^^;; 東京から大館方面へ向かう場合は、新幹線+盛岡から高速バスが一般的なのかも? その立地だけを考えるなら、秋田県北部のみならず、青森県南西部まで含めた北東北のハブ空港になれる要素がある空港だと思うのだけれど…。
 空港から鷹ノ巣駅までは約5km、乗車したバスは10分ほどで鷹ノ巣駅に到着。と言っても空港連絡バスにありがちなノンストップ便ではなく、各停留所にこまめに停まる路線バス。単に乗降客がいないのでノンストップだっただけ。使用車両も一般的な路線バス仕様のものですしね。能代行はハイデッカーの観光バスタイプだったけれど、あちらは特急便扱いなのでしょうか。
 鷹ノ巣駅前では、自分を含めて3組の乗客が下車。ここ鷹ノ巣は太鼓の街としても知られている。綴子神社祭典(大太鼓まつり)で奉納されていた太鼓が、いつしかその大きさを競うようになった…ということらしい。同祭で使われる直径3.71mのギネス認定世界一大太鼓も、大太鼓の館という資料館で実物を見ることができる。以前に訪れましたが、あれは一見の価値ありですね。

 
【↑ 鷹ノ巣駅。ホームには大太鼓のオブジェも飾られている】

 鷹ノ巣からは09:00発1637Dで大館へ。この区間で唯一の気動車列車は、なんと旧国鉄色のキハ58+28の2両編成。下調べもせず偶然の出会い(笑)だったため、ちょっと嬉しかったですね。でも、こんな中途半端な時間帯に鷹ノ巣−大館の区間運転が存在する理由とは…? 18分後には酒田発大館行1639Mもあるのだから。ひょっとして、空港連絡列車としてのスジ? なんて、あり得ないよね(苦笑)。もちろん車内はガラガラで、飛行機から乗り継いだ乗客も自分だけ…。
 時刻表を綴ると、この列車は弘前7:00→08:10鷹ノ巣/1634Dの折り返し運用。さらにその前は、前夜の大館21:06→21:52弘前/677Dだった編成ですね。花輪線用編成の間合い運用として、大館から弘前へ県境を越える最終列車〜逆方向の朝の用務列車+大館から鷹ノ巣への通学列車として運行されてきたものが、本来の花輪線運用へと大館に戻る。つまり、回送に近いスジだと。でもこれ、東京便との空港連絡列車として認知されれば、それなりの需要があるのでは…?
 数人の乗客とともに鷹ノ巣を出た列車は、のんびりと田園地帯を進む。

 これで4度目の来訪になる大館は、駅も駅前も変わってないなぁ。
 大館市内は以前に観光しているので、今回はスルー。秋田犬についての資料が豊富な秋田犬会館などもあり、歩くにはけっこう面白い街です。駅と街の中心部がかけ離れているので、実際には歩けませんが(苦笑)。あの忠犬ハチ公も、大館生まれの秋田犬なのです。
 また、比内鶏を使った秋田名物・きりたんぽの有名店が多いのも特徴で、食べてみるとこれがウマイ♪ 県内の温泉旅館などに泊まるとオプション料理で出されたりもしますが、はっきり言って味が違います。もちろん、東京のチェーン系・秋田料理店で食べるそれとも。秋田県内で郷土料理きりたんぽを食べるなら、大館が絶対のオススメです。

 
【↑ (左)大館駅のホームには、秋田県と比内鶏のオブジェも。 (右)駅前には秋田犬の銅像も】

 
【↑ (左)国鉄色キハ58+28の1637D(鷹ノ巣駅にて) (右)特急《かもしか1号》(弘前駅にて)】

 大館からは特急《かもしか1号》に乗り継ぎ、弘前を目指す。鷹ノ巣から乗るより特急料金が安いもので(^^;;
 乗車してみて驚いたのは、自由席の乗車率。7割以上でしたね。指定席も満席に近く、乗客の大半は弘前、青森まで向かう用務客らしい。秋田−青森の県境越え利用率は予想以上に高く、これなら《かもしか》の運転本数を増やしてもいいんじゃない? 奥羽本線の北端部、大館−弘前−青森間のダイヤは不便すぎて、要改善だと思うのですが。
 《かもしか1号》の車両は、見飽きた感も強い(苦笑)485系。老朽化が目立つけれど、車内は改装されシートもリニューアル。それなりに快適な時間を過ごせました。喫煙車の灰皿が、いかにも後付けしました風に足下にあるのには苦笑。

 久々となる弘前駅は、改装工事の真っ最中で仮駅舎。ホームから改札口までが遠いのなんの。。。
 弘前を訪れるのはこれが3度目。市内近郊の主要観光スポットは訪問済みなので、真っ直ぐ目的地の土手町商店街を目指す。
 最近は全国各地に100円バスが普及していますが、ここ弘前も同様で、便利そうな市内循環100円バスを初利用。弘前は駅と街の中心部、弘前城など観光スポットとが離れている上、路線バスの多くは駅から徒歩5分ほどのバスターミナルが起点になっているため、外来者には移動方法がわかりづらい。でも、このバスなら何も考えずに乗れますね〜。乗車率も高く、成功しているようで何より。

 
【↑ (左)運賃100円の循環バス (右)目的地の土手町商店街】

 弘前→東京

 土手町商店街でのイベントも見終わり、弘前駅から新幹線:八戸開業で新設された特急《つがる》22号に乗車。車両は新造車のE751系で、背面だけでなく座面も動くリクライニングシートなど快適そのもの♪ 何事も滅多にホめない自分がホめるのだから、それはもう素晴らしいです(笑)。座席と窓の位置が合っていないのは残念だけれど、このレベルの車両なら特急料金を支払うのも納得です。
 てか、《かもしか》485系との格差があり過ぎだよ。



 八戸からは、接続する《はやて22号》で一気に東京へ。
 東北新幹線の八戸−盛岡間は初乗車。と言っても、特に変化もない車窓はトンネルと防音壁ばかり。予想通り面白くない。。。E2系も目新しいわけじゃないし、車内設備もE751系に見劣りするしねぇ。速いだけが取り柄だと。
 ただ、八戸までの《つがる》がガラガラだったのに比べ、《はやて》の乗車率の高さには驚き。八戸発車時でほぼ満席なんだもの。八戸ってこんなに乗降需要がある街なの!? 《はやて》の全車指定席には賛否両論あるようだけれど、この乗車率を見ると納得かも。。。指定席でなければ、《つがる》や《白鳥》からの乗り継ぎでは100%座れません。
 八戸駅では大昔から憧れだった(笑)駅弁、小唄寿司を購入(^o^) 中身は鮭と鯖の押し寿司で、切って食べるためのバチ状のヘラが付属しているのが特徴。少なくとも30年前からスタイルが変わらない、当時から知る人ぞ知る名物駅弁なのです。バチ状のヘラを駅弁に付けるギミックは、おそらくこの小唄寿司が最初でしょう。最近の全国駅弁コンクールでも第1位になったそうで、味はもちろんウマー(^o^) これを購入するのも新幹線で帰る理由の一つだったわけで、念願が叶いました(^^;;
 あ、小唄寿司が自由に買えるようになった=新幹線:八戸開業のメリットかも(笑)。青森まで延伸されて直通運転になったら、短い停車時間で購入するのは不可能だもの…。



 しかし。。。この日はデジカメを忘れ、大館能代空港で購入した“写るんです”で撮影したのですが…。フラッシュの必要な明るさがわからない。おかげで、非フラッシュで撮った写真はほぼ半分が絶望的な状況に(T_T) 日中屋外での撮影を除けば全フラッシュ使用にしないと、まともに「写らないんです」になっちゃうのね。。。