スカパー!プレミアムの新チューナー:TZ-HR400P

[Audio&Visual] Misc

 新たに手元へとやって来たスカパー!プレミアム用チューナーのPanasonic:TZ-HR400Pですが、これがまた厄介なシロモノで。。。
 とりあえず、以前のチューナー:SP-HR200Hとの比較を中心に、その使い勝手を見てみると…。
 ちなみに両機種はスカパー!プレミアムのレンタル契約専用チューナーで、一般販売はされていません。が、SP-HR200HのOEM元であるHUMAX:CS-HD300と、TZ-HR400PのOEMとなるマスプロ:CDT700HDは、それぞれ一般販売されています。本家とOEMはまったく同じモノ。

  • TZ-HR400Pが、SP-HR200Hより優れている点。
    • 筐体が小さい。
      • TZ-HR400Pの設置面積はSP-HR200Hの半分以下で、上部に放熱スリットもないため置き方も自由(上に機器を重ねないよう注意書きはある)。
      • 縦置き用スタンドが付属し、縦に設置することもできる。
    • 録画先(録画機器)が選べる。
      • TZ-HR400Pは、LAN上に繋がっている複数の録画機器、あるいはUSB接続したHDDから、番組毎に録画機器を選択できる。番組Aは録画機器α、番組Bは録画機器βといった具合に。
      • SP-HR200Hは、接続された録画機器のうちひとつにしか録画できない。別の機器に録画する場合は、録画先の設定を変更し、予約を全て入れ直さければならない。
    • 最大予約数が多い。
      • TZ-HR400Pは最大64件。SP-HR200Hは最大50件。
    • 予約を設定できる期間が長い。
      • TZ-HR400Pは、時間指定予約なら1年先まで可能。
      • SP-HR200Hは、1か月先までしか予約できない。
    • 月~金曜でベルト放送されている番組などを予約する場合、曜日を自由に選べる。
      • TZ-HR400Pでは、「毎週*曜」・「月~金曜」・「月~土曜」とは別に、曜日毎に「予約するorしない」を設定できる。それで「火・水・木・金・土曜」と設定すれば、午前0時以降の深夜帯にベルト放送される番組=実際には「火~土曜」の放送時間になる番組も1予約だけで録画可能。
      • SP-HR200Hは「毎週*曜」・「月~金曜」・「月~土曜」の三択しかできないため、深夜帯のベルト放送は「月~土曜」で予約するか、「毎週*曜」を週5日分=5本の予約にするしかない。前者の場合、特別編成も多い月曜未明(日曜深夜)に別番組の予約があると重複してしまう。後者の場合、ベルト放送の番組数が多いと予約数が足りなくなる。
    • 電源オフのまま予約録画ができる。
      • 予約時間になっても電源オフのまま録画ができる。つまり、HDMI接続を連動に設定しておいても、予約時間になる=チューナーの電源オン=テレビ側のHDMI入力が勝手に切り替わってしまうという事態が発生しない。
      • SP-HR200Hの場合、予約時は無条件に電源オンとなり、勝手にテレビ側の入力が切り替わってしまう。そのため、HDMIは非連動に設定し、手動で入力端子を切り替えなければならず面倒だった。
  • TZ-HR400Pが、SP-HR200Hに比べて劣る点。
    • D端子がなく、事実上、HDMI接続しかできない。TV側のHDMI入力が足りなくなるケースは多いはずで、接続に悩まされる。
      • これは著作権絡みの規定変更でD端子の仕様が制限されたためと思われ、メーカーの責任ではない。個人的には、ひどい改悪規定だと思う。
    • リモコンのボタンがやたら多く、ひとつひとつのボタンも小さく押し間違えやすく、片手では操作しづらい。
      • 各ボタンの配置も、利便性や人間工学など無視しているとしか思えない。よく使うはずの再生・停止・早送り・巻き戻しが最下部の使いづらい位置にあり、しかもボタンが小さすぎるのは理解に苦しむ。
    • 1週間以上先の予約では、「毎週*曜」予約を設定できない。
      • TZ-HR400Pは、1週間以上先の日付で「毎週*曜」を設定しようとすると、日付欄が消えてしまう。つまり、向こう1週間以内でしか「毎週*曜」を設定できない。例えば5月1日(水曜)に5月15日から「毎週水曜」の予約を設定したい場合、5月8日から「毎週水曜」で録画するか、5月8日以降に予約し直すしか方法がない。
      • これが地上波やBSの予約録画なら、ダブルやトリプルチューナー搭載のおかげで困ることはあまりない。が、1契約だと重複録画ができないスカパー!プレミアムの場合は困る機会も多い。
        • これはPanasonic機に共通する仕様。BDレコーダーでも同じで、不便。
        • 調べたところ、SONYとSHARPのBDレコーダーも同仕様。東芝機は、予約開始日を任意に設定できるらしい。
      • SP-HR200Hでは、1ヶ月先までであれば、好きな日から「毎週*曜」の予約が設定できる。
    • 曜日指定予約は、最も近い曜日からしか設定できない。(開始日を指定できない)
      • 上記の「毎週予約」問題と同様だが、例えば日曜に、その週の水曜から「月~金曜」での放送が始まる番組を予約しようとした場合。「水曜から」には指定できず、無条件に最も近い「月曜から」の予約になってしまう。
      • やはり、スカパー!プレミアムだと困ってしまう仕様。
        • これもPanasonic機に共通の仕様で、BDレコーダーでも同じ。
        • SONYやSHARPのBDレコーダーも同仕様。東芝機は、やはり開始日を任意に設定できるらしい。
      • SP-HR200Hは予約開始日を任意に設定できるので、好きな日から予約可能。
    • 時間指定で録画予約を設定すると、最後に必ず「本機には視聴制限が設定されているため…」と暗証番号の入力を要求される。
      • EPGからの番組単体予約だと要求されない。つまり、「時間指定だとEPGを読み込まない」=「視聴制限のかかっている番組かどうかを判別できない」=「無条件に暗証番号を要求する」という思考らしい。
      • チューナー本体の設定は「視聴制限=無制限」にしてあるが、EPGを使う場合にしか適用されないらしい。頭が悪すぎ。
      • 暗証番号の入力をスルーすると、「暗証番号が入力されていないので予約できない場合がある」などと脅し文句が表示される。
      • この理解し難い仕様も、Panasonic機に共通。BDレコーダーでも同じ。暗証番号入力をスルーして録画に失敗したことはないが、気持ち悪いので面倒でも入力することが多い。
    • 番組表(EPG)に「お勧め情報」など余計な要素が表示される分、EPG全体の枠が小さくなり、見づらい。
      • これまたBDレコーダーでも同じな、Panasonic機に共通の欠点。
    • 録画済みコンテンツの一覧が、録画日の古いほうから表示される。
      • 最新の録画から順に表示されたほうが、使いやすいのは明らか。録画番組を全て表示する設定にしておくと、一覧が表示されるまでに数十秒から1分程度は待たされた挙げ句、古い番組から順に表示される頭の痛い仕様。
      • 新しい録画が先頭になるよう表示順を変更できるが、その設定を覚えてくれない。一覧表示をし直すと、再び元通り。
      • SP-HR200Hでは、新しい録画から順に表示される。このほうがフツーの感覚でしょ?
    • 予約一覧画面の使い勝手が悪い。
      • 予約一覧の画面で順に下までカーソルを動かしていき、一番下(もっとも先の予約)まで行ったところで、それ以上は進まなくなる。そこで先頭に戻ってくれればいいのに。
      • 予約した番組のチャンネルが、一覧表示だとチャンネル番号でしか表示されない。チャンネル番号などいちいち覚えていないし、毎週予約などは時間指定予約となり番組名も表示されないため、どのチャンネルなのか(どの番組なのか)瞬時に判断できない。
      • SP-HR200Hの予約一覧画面は、チャンネル番号とチャンネル名が併記されていて親切だった。
    • お好みチャンネルを設定しても、チャンネル番号順にしか表示されない。
      • TZ-HR400Pの場合は、「お好み」ボタン~チャンネル番号順に表示されたチャンネルから選択という2ステップが必要。「短縮」モードには好きな順でチャンネルを登録できるが、「短縮」~番号ボタンと2ステップが必要なのは同じ。
      • SP-HR200Hでは、好きな順番に好みのチャンネルを設定でき、リモコンの「1」ボタンを押すだけで1番目に設定したチャンネルに切り替わる。

 とまぁ、いろいろ。
 TZ-HR400Pが抱える問題点の大半は、Panasonic流インターフェイスの、センスのなさに起因します。痒いところに手が届かないどころか、痒くないところまで痒くしてしまう理解不能な仕様の多いこと。。。BDレコーダーでその不自由さに慣れているとは言え、さらにひどいんだもの。基本的な機能や仕様は優れているのに、ユーザーインターフェイスのダメさでそれらが台無しになってしまう点は、メーカーとして見直して欲しいですね。

 スカパー!チューナーは事実上、他に選択肢がない機器なので、もうちょっとマトモなものを作ってくれよというのが正直なところ。
 逆に、競争原理が働かないからロクな製品が生まれないとも?

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