WBCが終わりました

[Sports] BaseBall

 花粉にも負けず、熱い3月だった…(^^;;
 めでたく日本の優勝で幕を閉じたWBC
 もちろん、(最初の中国戦を除く)ほとんどの試合をリアルタイムに見ていましたが…。なんかね、個人的には最後の決勝がいちばん盛り上がらなくて(^^;;
 やっぱ、韓国と5試合目だからですかねぇ。。相手選手の特徴もわかっているし、何やらペナントレースの1試合のような感覚で…。この新鮮味がなくなるダブルエリミネーションは、どうなんでしょうね。
 前大会のアメリカが失点率で落ちたため違う方式を考えたのだろうけれど、せめて、1次ラウンドの1、2位が2次ラウンドで別組になるようにするとか。興業面から、在米韓国人やアジア系の多い+メキシコと隣接する西海岸南部のサンディエゴに韓国と日本+メキシコを、カリブ海から近い+米国内の観光保養地であるマイアミに中米カリビアン各国+アメリカを、それぞれ配するためにこうなったんでしょ。大会の内容とかは二の次で。
 結局、アジア以外にはキューバと2試合、アメリカと1試合しかやってないんだもの。最後の最後にアジア大会みたいな雰囲気になってしまい、今ひとつ盛り上がれなかったというのが正直なところ。
 ま、それはともかく。
 侍ジャパンは頑張ったんじゃないでそか。投手力だけで優勝できたのは驚きですが(^^;;
 だってもう、最初から文句を言いっぱなしでしたから…。


 日本人の現役監督以外から(外国人監督も含めて)選考するべきだと思っていた監督決定はもちろん、選手選考、中日の出場拒否など、大もめでしたしね。見方を変えれば、ここまで(ふだんは野球に関心を示さないような層も含め)世間一般が盛り上がるとは、関係者も想像していなかったんじゃないかと。
 原が名将だなんて決して思わないけれど、選手を鼓舞し、チーム状態を徐々にピークに持って行った手法は評価すべきでしょうね。
 でも、それまでの危なっかしい試合ぶりは…。松坂、岩隈、杉内、それにダルビッシュも含めていいかな、彼ら投手陣の超人的な踏ん張りがなければ、脆くも敗れ去っていましたからねぇ。。。小笠原や、福留などメジャー選手にこだわったスタメンが、いかに実状に沿わないモノだったか。
 そもそも選手選考の段階で、右打ち野手が決定的に不足してましたから。韓国と最大5試合やること、2次ラウンドでキューバとの対戦が濃厚なこと。いずれもわかっていて、なおかつ相手には有力な先発左腕がいて、日本戦にぶつけられることは明白。にもかかわらず、西岡や栗原を落としたのはなぜなのか。
 外野手は左打者揃いでも仕方ないですが。右打者と言えば、それこそ北京の残像が目に浮かぶG.G.佐藤か、多村ぐらいしかいないんだもの。イチローと青木で確実に2枠埋まり、福留を使うならそれで決まり。ならばDH、一塁、三塁を兼用できる内野手の層を厚くする…のは正解。でも、そこで余分だったのが、亀井、山口、内海の“巨人枠”。原が監督でなければ、選ばれてないでしょ。その3人を積極的に起用したのならともかく、まともに使ったのは(お互いに勝負は度外視だった)2次ラウンドのGame6:韓国戦ぐらいじゃない。左腕として内海を入れるのはともかく、亀井と山口を先に挙げた右打者にしていれば、1次〜2次ラウンドで、あそこまで(惨状とも言えそうな)苦戦を強いられることはなかったはず。
 栗原は不幸にも追加招集され、結果を出せませんでしたが、あれは仕方ないでしょう。いきなり時差があるアメリカに飛び、わけもわからないまますぐ試合だもの。最初からメンバーに入り試合経験を積んでいれば、結果は違ったはず。
 村田、内川、栗原、西岡と4人の右打者がいれば、どれだけ投手陣を助けられたことか。。。中軸が固定できない代表チームなんて、聞いたことないよ。
 知人とも話していましたが、小笠原や福留のようなテイクバックの大きい打者は、メジャー流の揺れ球には対応できないはず。制球力とコースの投げ分けで勝負してくる日本の緻密な野球だから、あれが通用するんですって。相手が左投手だとわかっていても、小笠原や稲葉をDHや一塁で、福留をセンターで使い続けなければならなかったバランスの悪さ。おかげでレフトに回った青木の守備は、目を覆うようなものだったし…。
 決勝で福留を下げ、青木をセンターに戻したのは大正解。地味ですが、あの試合は本来の動きを取り戻した青木の守備でかなり助かってる。。。内川のレフトでのファインプレーは、本職じゃないからこそできた思い切りの良さの産物…かな(^^;;
 しかし、最後の最後でイチローとはねぇ…。まさに天から何かが舞い降りてる(苦笑)。
 韓国がなぜか(その真の理由は永遠に明かされないでしょう)、ヤクルト在籍の林昌勇がイチローとの真っ向勝負を挑み、絶不調で打線の大穴だったイチローが決勝打を放ち、劇的な勝利、優勝へ…。こうした美談で幕を閉じるのも、まぁいいんですけれど。

 なわけで、相撲のような三賞があったなら…

  • 敢闘賞 川崎、杉内
  • 殊勲賞 岩隈、内川
  • 技能賞 青木、城島

 てな感じかな。
 内川はホントに成長しましたね。2次ラウンドではホームランを捨て、必死で右打ち、出塁を試みていた村田の(もちろんイチローの)影響が大きかったんでしょう。相手投手にダメージを与える、詰まったライト前ヒットを敢えて打とうとする姿勢。小笠原や福留など自らの打撃理念を一切変えない選手より、こうしたクレバーで器用な選手こそ、短期決戦では頼りになります。
 また、投手陣が踏ん張れたのには、城島のリード&肩も大きかった。球数制限もある中、ストライクゾーンで積極的に勝負していける城島のリードは光りました。城島がいなければ捕手は阿部か石原だった…なんて、考えたくもない(苦笑)。これが細川なら、まだマシだったろうけれど。
 中島もよくやったけれど、もっとも苦しかった2次ラウンド最初の3試合をカゼで欠場してますから。ただでさえ右打者不足なのに、あの欠場はホントに痛かった。。。
 MVPはもちろん岩隈…だったなら、殊勲賞に松坂を。成績で判断されるMVPが、3勝の松坂になるのは致し方ないか。。
 サッカーのようにマン・オブ・ザ・マッチを作って、各試合毎に表彰選手を決めれば、もっと楽しかったのにね。

 さて、2大会連続で敗退したアメリカは、どうするでしょうね。
 MLBが、少しは協力的になるんですかねぇ。。。
 韓国も秋信守の出場制限(出場はDH限定で各ラウンド3試合まで。打撃練習の球数も制限)で苦しんだようだし。制限が解除された準決勝以降での爆発ぶりが、それを如実に物語ってます。
 ドミニカもプエルトリコもベネズエラも、そしてアメリカも。MLB各チームの出場制限により、ベストメンバーを組めなかったですから。松坂も登板制限を受けたけれど、日本はメジャー選手を擁する出場チーム中、もっともそうした制限が緩かったんですよ。だから優勝できた。と言っても過言じゃない?
 んで、ずっと気になっていたのが岡島。別に、レッドソックスから「出ちゃダメ」なんて言われてないはずなんですよね。もしかしたら、「出場しても何イニング、何球まで」とか制限を受けていたのかなぁ? それで選べなかった? それとも、原との確執か? 原が巨人の監督になった途端、日本ハムに放出されてますし。。。杉内の頑張りで何とかなかったけれど、中継ぎ専門職が一人もいなかった今回の代表に、岡島ほど打ってつけの選手はいなかったはずなのに…。

 あと、もう一つ言うなら、組み合わせの妙。
 韓国との5試合とかじゃなく、前大会、今大会とも、メキシコとキューバ以外の、中南米カリブ諸国と一度も対戦していないこと。なんというラッキー(苦笑)。
 日本で活躍する(あるいはしていた)外国人選手を見ても、プエルトリコ、ドミニカ、ベネズエラの3国がいかに強豪かが、わかるはず。日本とはまったく異なる野球をしてくるから、もっとも苦にするタイプでしょ。キューバほど素直で無垢(笑)な野球じゃないし。

 MLBが本気になり、大会開催にも前向きになり、メジャー選手がまともに出場&組み合わせの均等さも考慮…されたら、とーっても面白い大会になると思います。野球のワールドカップとしては、そうあるべき。
 でも、それはイコール、日本の3連覇への道が遠のくことをも意味する。。。

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