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そして新幹線は伸びていく

2009年2月13日 - Posted by reibo - Inside [Traffic] Railway   このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加
13 2月.

 紆余曲折の末に建設が決まってしまった整備新幹線が揉めている。
 建設資材高騰などによる国土交通省から地元自治体への建設費負担増要求を、新潟県知事が突っぱねたというアレ。続いて佐賀県知事も拒否する方針を明らかにしたという。
 昨年、北陸、長崎、北海道の各整備新幹線建設が確定した時点で、正直「何じゃそりゃ」だったのにね。この不況で建設受注が激減している時に資材高等も何もないもんだし、自治体に一方的に負担増を求められるシステムも不可解なものだけれど、国も国なら、自治体も自治体。「作ってくれと頼み込んだのはそっちだろう」という国交省側の言い分も、ある意味「そりゃそうですね」。
 その地元に縁もゆかりもない、生まれも育ちも東京の自分から言わせてもらうなら、新幹線は東北の青森(函館)延伸で打ち止め。これがいちばん、すっきり。各地の事情はいろいろあるだろうけれど、正直な感想だから仕方ない。
 北海道新幹線は地域の特殊性もあるのでちょっと別物として、北陸新幹線は…微妙。でも、長崎新幹線は建設の意味が理解できない。雪や悪天候など冬季の交通機関運用に弊害のある地域でもなく、しかも距離が短い。どう考えても運賃はかなり割高感を感じさせるものになるはずで、一体どれだけの必要性があるのか疑問。。。
 佐賀県が反対するなら、作るのをやめれば? 全国にそう思った人も多いのでは。ま、福岡に隣接する佐賀にとってはそれこそあまりメリットがないわけで、いっぽうの長崎県は絶対に反旗を翻さないだろうし。それは北陸でも、新潟は反対で石川は静観、富山はどっちつかず…という現状と同じこと。自治体のエゴ丸出しですが、元を正せば整備新幹線計画そのものが杜撰なだけ。

 で、話は戻って新潟県。実は以前から、いちばん気になっていて。


 北陸新幹線が長野新幹線の延長として開通した場合、長野−直江津間の第3セクター化(しなの鉄道の延長?)、信越本線の消滅は既成事実。それはともかく、新潟県が筆頭株主である北越急行はどうなるのか。首都圏と北陸との連絡路という立場を失い、新潟の山中を走る大赤字ローカル線と化すのは必至。新幹線の駅名問題でゴタゴタしている上越市もまた、同鉄道の大株主なのですが。どちらの自治体も、新幹線と引き替えに、しなの鉄道の採算性が極端に落ちるであろう延長区間と、北越急行という大荷物を背負わされることになる。新潟県の人たちにとっては、どちらが大切なのだろう。
 それを考えたら、新潟県の北陸新幹線負担:約1420億円に、約220億円の負担増は納得できない…のも当然…と言えば、「上越新幹線を作ってもらっておいて、何をワガママな」とか、関係他県から口を尖らされるでしょうね。そりゃそうだ(苦笑)。
 なお、長野−直江津間に関しては、運行形態がどのようになるのかは未だに不透明。長野県の出資するしなの鉄道が新潟県内区間の運行や経営まで全面負担するのも妙な話で、かと言ってIRGいわて銀河鉄道青い森鉄道の関係のように県境で分けたとすれば、新潟県側の経営が破綻するのは明白。こうした問題も絡んだ新潟県と長野県の思惑が、今回の背景にも影響しているはず。
 と、長野県に話が波及してくると、今度は話が遡り、なぜ長野新幹線を作ったのかとか、長野五輪の誘致問題やら(当時の)西武グループの思惑やら、より根深い話が出てきてしまう…。北越急行はもともと高速規格で建設されたのだから、北陸新幹線も越後湯沢で上越新幹線と分岐する路線として計画すれば良かったじゃん。。って、それでは長野県が黙っていない。
 てか、長野県は長野県で、北陸新幹線の建設費負担増に文句は言わないから、リニア中央新幹線で地元の意向通りに中間駅を作ってくれ…という思惑だろうし。仮に諏訪経由で中間駅が各県一つずつできたなら、リニアの意味がどれだけある? 南アルプス直下ルートで飯田に駅を作るなら、落としどころとしても理解できるけれど。

 そのリニア中央新幹線は別物として。。。
 個人的には、新幹線網なんか整備するより、在来線規格を見直してスピードアップし、特急の(自由席は現状維持でも)指定席をより豪華に、料金が多少上がっても長時間の乗車が苦でないようにする。グリーン車は飛行機のファーストクラス的なVIP待遇にする。てな改善のほうが、よっぽど利用者ライクだと思う。需要に応じて列車構成を自由に組み立てられるのは、鉄道の利点でもあるのだから。
 新幹線を作る金があるのなら、鉄道全駅・全施設・全列車の完全バリアフリー化だって楽々できちゃうんだもの。身障者や高齢化社会に優しい交通機関は、それこそ鉄道でしか実現できないものだ。
 スピードではしょせん飛行機にはかなわない。いずれ(世界一厳しい)新規参入の壁も低くなり、航空運賃のダンピング競争が始まるのは必至。高速道路網も道路族のおかげでより整備されてしまい(苦笑)、料金体系も(それなりには)見直されていくはず。そうなった際に、現状の“乗客を詰め込んで速いだけ、料金も高値安定”な新幹線がどこまで対抗できるのかは疑問。
 
 などと考えているうちに、この国は新幹線だらけになっていく。全国民の大半は一生のうちに何回利用するかわからないような新幹線が、どんどん作られていく。鉄道王国万歳(苦笑)。

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