餘部鉄橋、架け替えへ

[Traffic] Railway

 JR(旧・国鉄)の風害事故として代表的なのが、1986年12月28日に起こった、山陰本線・餘部鉄橋での脱線事故。
 餘部鉄橋と言えば、日本海岸の山から山へと線路が渡る谷に架けられていて、まさに宙を貫くかのような威風堂々とした姿が印象的。実際にそばで見てみると、感動を覚えますから。日本海をバックに抜けた風景が撮影できるとして、昔から列車撮影の名所にもなってきました。独特な形状で朱色の橋脚が海や空の背景に生え、他では味わえない郷愁を誘う光景でもあります。また、谷底(まさに谷底といったイメージなんです)には餘部の集落が広がっていて、ある意味、作り込んだ箱庭的な光景が広がる場所でも。
 反面、抜けた絵が撮れる→障害物が何もない→海岸沿い→強風のメッカ。
 その歴史的な事故も、香住駅から浜坂駅へと回送中だったお座敷列車『みやび』が、日本海からの突風にあおられ鉄橋中央部付近より転落。転落した客車が橋の真下にあった水産加工工場を直撃し、従業員と車掌の計6名が死亡、他に計6名が重傷を負った…というもの。
 鉄橋から列車が転落するなんて…。当時はまだ風に対する安全対策、認識がなかった時代。それだけに、今では考えられないような大事故が起きたのでしょうね。。。その後、同区間には風速20m/s以上で運行停止という規制がかけられました。

 その事故から丸20年。
 1912年(明治45年)に開通した餘部鉄橋も老朽化が進み、今年度中にはコンクリート橋の新設&旧鉄橋の撤去工事が始まるとか。あの風景も見納めなんですねぇ…。2010年には完全に新設橋に生まれ変わる予定だそう。
 今のうちに、再訪する機会を作っておこうかなぁ。。。

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  • 余部鉄橋、架け替えへ=犠牲者しのび、あす20年−山陰線列車転落・兵庫 (2006.12.27/時事通信)
    • (元リンク先:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000010-jij-soci

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